【伊藤蘭さん】子育てや困難を乗り越えて…「大抵のことは大丈夫と思えていますね」と語る理由|美ST
病は絶対によくなると信じる心が一番大事
今年、結婚35周年を迎えました。これまで豊さん(俳優の水谷豊さん)とは一度も喧嘩をしたことがありません。お互い仕事をしているので、離れている時間が長いことでバランスが取れているのかな。 人生で一番辛かったのは、結婚直前に豊さんに初期の膀胱がんが見つかったときでした。その頃、豊さんが親しかった松田優作さんが膀胱がんで入院することになって、当時豊さんも症状があり、優作さんに促されて同じ病院で検査を受けて病気が判明しました。当時は「がん=死んじゃう」と思って本当にショックで、今までにないほど落ち込みました。それでも結婚する気持ちは揺るがなかったし、家族に話したら反対されるだろうから誰にも言えませんでした。 でも決して絶望的なケースばかりではないと思い直し、絶対一緒に治そうと信じたときから前を向くことができました。公表せずに手術をし、その後寛解。今は完治して元気に活躍してくれています。昨年、豊さんが自伝を出版したとき、病気を初めて公表しました。言いたくなかったら書かないと思いますが、病気って特別なことではないし、誰にでも起こりうること。あのときの自分のことも記しておきたかったのでしょう。元気になって本当によかったですし、ありがたいです。 その経験から、暴飲暴食をしない、ストレスをためず、根を詰めないことを長年心がけてきましたが、大事なのは絶対によくなると信じる心だと思います。そもそも本人は陽気な性格で、機嫌が悪いことがほぼないんです。その性格にずいぶん私は支えられました。 もともとなんでも自分でできる人。結婚直後に豊さんが仕事で旅に出るのでパッキングをしようとしたら、「しなくて大丈夫。自分でできるから」と言われて以来、荷作りはもちろん、家事も洗濯から掃除、ゴミ出しも気づくとやってくれます。流しにたまった食器だけは、なぜか手を出しませんけどね(笑)。外食やウーバーもよく利用しますが、料理はほぼ私が作っています。