山の仕事に興味を 南信州林業研究会が下伊那農業高校の生徒迎え体験会【長野県飯田下伊那】
長野県飯田下伊那地域の林業関係者でつくる南信州林業研究会は7日、下伊那農業高校の生徒を迎えて林業体験会を開いた。アグリサービス科地域探究コースの2年生20人が参加し、飯田市北方の佐倉神社周辺で森林整備作業を見学、体験した。 若い世代に林業に関心を持ってもらおうと、毎年同校の生徒を対象に開催している。 伐倒作業の見学では、樹高約25メートルのヒノキをチェーンソーで切り倒すのを間近で見た。幹と結んだワイヤを引っ張って木が倒れると、生徒からは「すごい」と歓声が上がった。 倒した後は丸太を搬出するため、生徒がのこぎりを使って枝を切り落とした。講師から「のこぎりはゆっくり動かして引くときに力を入れて」とアドバイスを受け、枝を押さえるなど協力し合って取り組んだ。 後半は2グループに分かれて丸太切り・まき割り体験とツリークライミング体験を行った。 中学時代にみどりの少年団に所属していたという生徒は「久しぶりにのこぎりを使ったけど、うまく切れて楽しかった」と笑顔。間近で見た伐倒は「迫力がすごかった」と話していた。 林業研究会は、講習会や視察研修を開いて技術向上を図っているほか、若い世代を対象とした体験会を開催して林業の普及に努めている。 伊藤公雄会長(61)は「高校生にとっては初めて見る作業ばかりだと思うが、林業の仕事や技術に興味を持って山で感じたことを今後の生活に生かしてもらえたら」と願っていた。