ドジャース、ワールドシリーズ連覇に向け補強着々 「後払い」の活用には疑問の声も
米大リーグの関係者らが一堂に会するウインターミーティング(WM)が9日(日本時間10日)に米テキサス州ダラスで開幕する。注目は、ワールドシリーズ(WS)を4年ぶりに制覇したドジャースの動向だ。11月末にはジャイアンツからフリーエージェント(FA)となっていた左腕ブレーク・スネル投手と契約合意するなど、WS連覇に向けた補強が着々と進んでいる。一方、昨年の大谷翔平と大型契約を締結した際、年俸の大半を「後払い」にする方法を活用したドジャースは、スネルとの契約でも同様の手法を採用。一部の米メディアからは疑問の声も上がっている。 【写真】ドジャースの入団会見に臨んだスネル ■サイ・ヤング賞左腕を獲得 WMでは各球団のゼネラルマネジャー(GM)や監督、代理人らが集結し、移籍に向けた交渉などが行われる。 移籍市場で動向が注目されているチームが、WS連覇を目指すドジャースだ。WMを控えた11月末にはサイ・ヤング(最優秀投手)賞を2度獲得した経験のあるスネルと5年総額1億8200万ドル(約273億円)で合意。課題だった先発陣の強化に向け、本腰を入れている。 しかし、ドジャースの補強の手法には一部で懐疑的な声も起きている。米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)は「スネルの契約には6千万ドル(約90億円)の繰り延べ金(後払い)が含まれ、契約総額のほぼ3分の1にあたる」とした上で「ドジャースの後払い総額は10億ドル(約1500億円)近くで、リーグの他チームを大きく上回っており、他の29チームのファンを怒らせている」と指摘した。 後払いの手法が一躍注目されたのは、昨年の大谷とドジャースとの契約のケースだ。大谷は総額7億ドルのうち、95%以上に相当する6億8千万ドル(約1020億円)を後払いにする方法を採用した。 ただ、同紙は「年俸の繰り延べは、何十年も認められている」とし、「現在、他のチームもこの抜け穴を利用している」と、制度上の課題を指摘した。 ■佐々木は争奪戦必至