JR常磐線各駅停車、南武線が来春ワンマン化 30年春には山手線も
JR東日本は6日、都心部から千葉、茨城県方面に向かう常磐線各駅停車などで来春からワンマン運転を始めると発表した。JRの首都圏主要線区のワンマン化は初めて。運転台に乗降確認モニターを設けるなどして安全を確保するという。 来春にワンマン化するのは、常磐線の各駅停車(綾瀬―取手)と南武線(川崎―立川)。常磐線の電車は10両編成、南武線は6両編成だが、いずれも運転士が車掌の仕事を兼務する。2026年春には横浜・根岸線(八王子―大船)でも実施し、30年ごろまでには山手、京浜東北、中央・総武線各駅停車、埼京・川越線に拡大させる予定だ。 対象線区では、ホーム上のカメラで撮影した客の乗降の様子を運転台のモニターで確認する装置や、車内のSOSボタンを通じて客が輸送指令室と直接通話できる装置を導入。各駅にホームドアを整備するほか、「自動列車運転装置(ATO)」や、電車をホームの停止位置に自動で止める「定位置停止装置(TASC)」を整備する。 JR東の喜勢陽一社長は「ワンマン化により、鉄道をより効率的でサステイナブルな輸送モードにする」と話した。 コロナ禍を経て、都市部を走る私鉄でもワンマン化は拡大。首都圏では、東急東横線や東京メトロ副都心線などで10両編成の電車がワンマン運転されている。(細沢礼輝)
朝日新聞社