ソラナ、「ベータ版」のフリをするのはやめよう
不誠実
これらはすべて、ソラナとは何か、そして何が開発されようとしているのか、さらに開発責任者であるアナトリー・ヤコヴェンコ(Anatoly Yakovenko)氏のカリスマ性とリーダーシップの証だ。 このプロジェクトは、主要な支援者であるバンクマン-フリード氏の凋落後、不死鳥のように再生したことからもわかるように明らかに永続性がある。 しかし、未完成であると言いながら、積極的に世界に乗り込もうとしていることは、どこか不誠実な感じがする。暗号資産に本当の価値があると心から信じているなら、なおさらだ。そうでなければ、不必要に人々を危険にさらすことになる。 例えば、Solana Mobileのスマートフォン「Saga」の次世代バージョンの予約ページには、「ベータ版」という言葉はどこにもない。その代わりに、1機種目が「ほぼ一夜にして……完売した」というFOMO(機会を逃すことへの恐怖:Fear of Missing Out)を煽るようなコピーがあり(大きな話題になるまでの数カ月を無視しない限り、正確には真実ではない)、「アーリーアダプターになるチャンスを逃さないように」「エコシステムの特典や景品がもらえるチャンスを最大限に生かすように」と伝えている。 SagaのFAQでは、ソラナが実験的なテクノロジーであるという記述はなく、代わりに「何台注文できるか 」といった質問が並んでいる。 また、ソラナがいつ「ベータ」期間を終了するかもほとんど示されていない。実際に稼働しており、他のブロックチェーンと同様にオープンでアクセス可能で、ユーザーがフィードバックを提出したり、バグを見つけたりする必要がないことを考えると、この言葉はもはや実態を表していないと言えるだろう。 イーサリアム、ジーキャッシュ(Zcash)、カルダノ(Cardano)はいずれも、サービスを中断したり、ベータ版に再突入したりすることなく、コアアルゴリズムを入れ替えることに成功した。 だから、何か問題が起きたときにしか出てこない「ベータ版」という言葉は、そろそろ引退させるべきだろう。ソラナが最終的に問題を解決できないと言いたいわけではないし、ダウンは今回が最後になると願いたい。ただし、ミスはしっかりと認めるべきだ。 |翻訳・編集:山口晶子、増田隆幸|画像:ソラナが手掛けるスマートフォン「Saga」(Danny Nelson/CoinDesk)|原文:Can We All Stop Pretending That Solana Is in Beta?
CoinDesk Japan 編集部