急増『卵子凍結』という選択 その方法や負担の体験談 40歳で出産した人「人生で一番いい決断だった」一方で「妊娠を先延ばしにしていいという材料にしてしまうと...悲しい」
背景にあるのは年齢です。卵子の質は年齢とともに低下するため、妊娠・出産するには30代前半と比べて40代後半は5倍以上の卵子が必要とされています。また、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、体外受精での出産率は36歳をめどに急激に下がるともいわれています。 (山下能毅院長)「実際は30代後半が多いんですよ。平均そのような感じです。やはりお金があって余裕があってとなってくるんですけど、卵子凍結の実際の成功例が若いうちに凍結しておかないとなかなか難しいんですよ。本来は20代もしくは30代前半までに凍結しておかないと、その卵子を使って将来妊娠を希望するとなると可能性が下がってくるので。もっと啓蒙して若い時に凍結しておけば、より効果的です」
『費用』と『身体の負担』
36歳で卵子凍結を行なったももかさん(36)。20代から考えていましたが費用面などからなかなか踏み切れませんでした。 (ももかさん)「やはり金額もすごく高額じゃないですか。やっぱり若い時ってそんなに余裕もなかったので、35歳きたら彼氏とか旦那さんになれるような人がいなかったら凍結するっていうことを周りに公言していたから、『やっとするんやな』って感じでした」 卵子凍結は保険適用外のため、1回40万円ほどかかる上、複数の卵子を採取するため、2週間・毎日、採卵誘発剤の注射を打つなど、身体的な負担は少なくありません。
ももかさんは採卵手術の後に腹痛や嘔吐など副作用にも苦しみました。 (ももかさん)「めっちゃ不安でした。治らんかったらどうしようとか、女性の体ってほんまに繊細なんやなって」 36歳のももかさんの場合、妊娠率を高めるためには約10個の卵子が必要とされますが、凍結できたのは4個でした。 (ももかさん)「思っていた数よりは私の場合は少なかったので、凍結できたのはできたんですけれど、もう一回やろうと思っています。またあの痛みを味わうと思ったら不安要素はあります」