西田ひかる、愛車を初公開 アメリカからわざわざ持ち帰った意外なクルマとは
愛車を見せてもらえば、その人の人生が見えてくる。気になる人のクルマに隠されたエピソードをたずねるシリーズ第51回。前編では、歌手・俳優の西田ひかるさんが、現在も乗り続ける愛車、ジープ「チェロキー」と登場! 初マイカーなどの思い出を語った。 【写真】西田ひかると愛車のまぶしいカットの数々(16枚)貴重な仕様の細部にも迫る
アメリカでのクルマ生活
生後間もないときから13歳までをアメリカ西海岸で暮らした西田ひかるさんにとって、クルマはあってあたりまえの存在だった。アメリカでの思い出を訊くと、懐かしそうに目を細めて、「まさにクルマ社会で、どこへ行くにもクルマでした」と振り返った。 「アメリカでは中学生でも高校生でも、親がクルマで送り迎えするのが常識なので、クルマで過ごす時間が長かったし、車内で一緒に過ごすことで家族の絆が深まったと思います。カリフォルニア州では15歳半から運転免許の講習を受けることができて、16歳になると免許が取れるんです。それを見ていたので、日本に帰ってきてからは1日でも早く免許を取りたいと思っていました。でも15歳でお仕事を始めてから忙しくなってしまい、結局、教習所に通うことができたのは20歳になってからでした」 ただし、免許はなくても、西田さんの身体にはクルマ生活が染み込んでいたという。 「アメリカでずっと助手席に乗っていたせいか、道をすぐに覚えられたんですね。新人のマネージャーさんが来ると、ここで高速道路を降りたほうがいいとか、この裏道を行くと早いということをバンバン指示したので、陰で『西田は怖い』と、言われていたようです(笑)」 そして20歳になったときに、念願かなってついに日本で運転免許を取得する。 「本当はMT車(マニュアル)も運転したかったんですけれど、事務所から『最短期間で取ってほしい』と、頼まれてしまって……。私が教習所に通う前の年にAT車(オートマ)限定免許が導入されていたので、MTに未練を感じつつ、AT限定で免許を取得しました」
ゲレンデを選んだ理由
そして免許を取得してしばらくしてから、西田さんは最初の愛車としてメルセデス・ベンツの「Gクラス」を購入する。 「1995年か96年だったと記憶していますが、ゲレンデのショート(ホイールベース)を買いました。子どもの頃の憧れは『ミニ』だったんですが、『安全なクルマを選んだほうがいい』というアドバイスを受けて、少し大きなクルマにしました。ゲレンデは今みたいにゴージャスな感じではなく、無骨な雰囲気で、日本ではあまり見かけませんでした。ボディカラーがワインレッドだったこともあって、まわりの人からは珍しがられましたね。当時は実家で暮らしていて、私が仕事で不在のときには父や母も運転していました」 西田さんが乗っていたメルセデス・ベンツのGクラスは、1979年デビューのオフローダーだ。NATO軍に制式採用された軍用車をベースとしていたため、使用する部品や構造を安易に変更することができなかったことが、長きにわたってスタイルを変えなかった理由だとされる。 「ゲレンデはボディの四隅の位置がわかりやすくて、見晴らしがいいこともあって運転がしやすかったですね。当時は乗馬に凝っていて、馬に乗りに行くときも、雪道を走るときも本当に安心でした。両親もゲレンデをすごく気に入って、つい最近まで実家で乗っていたんですよ」