マーケットの関心事は「アメリカの利下げがいつなのか」に移っている 日経平均3日連続で最高値更新
テレビ東京・解説委員の山川龍雄が2月28日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。3日連続で最高値を更新した日経平均株価について解説した。
日経平均、3日連続で最高値更新
飯田)2月27日の日経平均株価は26日よりも5円高い3万9239円で取引を終え、3営業日連続で史上最高値を更新しました。 山川)(過去最高値を記録した)1989年だと、飯田さんはおいくつでしたか? 飯田)小学校1~2年生ですね。
バブル時に比べれば今回の株高は健全
山川)私は社会人1年目だったのですよ。当時は本当のバブルでした。貯金もないのに「頭金なんかいらないから早くマンションを買え」とか「株を買え」と勧められるぐらい。当時は企業も借金して財テクをやっていました。それに比べれば、いまの株高は健全だと思います。 飯田)そこまでして株を買って運用しませんからね。 山川)当時は就活のときも内定拘束という形で、企業の旅行でいろいろなところに行っていました。 飯田)他の企業の試験を受けさせないため、旅行に連れて行くという話は聞いたことがあります。
バブル時と違い、いまは業績の裏付けがある株高
山川)それに比べれば、今回は浮ついていません。マーケット関係では「PER(株価収益率)」という言葉があります。「企業の1株当たりの純利益に対して、株価が何倍をつけているか」という指標ですが、バブル時は日経平均の構成銘柄だと60倍以上でした。古今東西、アメリカでも驚くぐらいの倍率をつけていたのです。 飯田)そのぐらい過大に評価されていた。 山川)それがいまは16倍程度ですから、極めて普通です。これからも少し株価の調整は入るでしょう。一本調子で上がるよりは、むしろ入った方がいいのです。当時を知っている人間からすると、そんなに浮ついたものではなく、業績の裏付けがある株高だと思います。 飯田)最近は半導体が引っ張っているという話が出ています。折しもTSMCが開所式を行いましたが、日本にもそういう投資が入っているのでしょうか? 山川)経済安保、対中包囲網に関連して「中国よりも日本でものづくりをしよう」という動きもありますから、それも1つの業績の裏付けになっています。