SUV版「クラウン」はアリかナシか? 新型クラウンの第2弾「スポーツ」に試乗。キャラクターは明確に立っていた。
新世代クラウンの第2段はSUVで登場! 新型「クラウン スポーツ」にモータージャーナリストの原アキラが試乗した。 【写真】SUV版クラウン「クラウン スポーツ」の詳細を見る!
クラウンの既成概念を取っ払え!
今からおよそ3年前、時期が来たからマイナーチェンジを行おうと企画していたところ、当時の豊田章男社長による「もう一度原点に戻って、これからのクラウンを本気で考えてみないか」の一言でコンセプトを1から見つめ直すことになり、生まれ変わったのが新型クラウンだ、というのはもうお馴染みの話かもしれない。 クラウン=4ドアセダンという既成概念を取っ払い、過去モデルには2ドアクーペやピックアップトラック、ステーションワゴンが用意されていたことから、今回の新型では「クロスオーバー」「スポーツ」「セダン」「エステート」という4つのボディスタイルを持つことになったのだ。 縦軸の上側に創造、下側に基盤、横軸の右側に感性、左側に理性、という座標軸に当てはめると、その中央に位置するのが「クロスオーバー」、右上の枠に入るのが「スポーツ」、左下に入るのが「セダン」左上が「エステート」という位置付けになるとの説明だ。
まずはHEVモデルから導入
試乗したのはスポーツのHEVモデル。もうひとつのPHEVモデルは遅れて追加されるとのことで、今回は試乗がかなわなかった。プラットフォームは先陣を切ってデビューした「クロスオーバー」と同じエンジン横置き用の「GA-K」だ。 搭載するパワートレインは、最高出力137kW(186PS)、最大トルク221Nmを発生するA25A-FXS型2.5L直4エンジンに、88kW(119.6PS)/202Nmを発生するフロントモーター、40kW(54.4PS)/121Nmを発生するリアモーターを組み合わせたE-Fourのシリーズパラレルハイブリッドシステムだ。 ブラックルーフ×プレシャスホワイトパールのボディサイズは全長4,720mm、全幅1,880mm、全高1,565mmで、ベースとなったクロスオーバーより210mm短く40mm広く25mm高く、全体的に凝縮感のあるものだ。ホイールベースは80mm短い2,770mm。トレッドは前5mm後10mm広がった1,605mm/1,615mmというもので、トレッドはクロスオーバーの高性能版であるRSと同じ。このスペックを見ただけで、「スポーツ」の走りの想像がつくというものだ。