計量をパスした那須川天心

　ボクシング7大世界戦2日目（14日、東京・有明アリーナ）の前日計量が13日、都内で行われ、WBOアジアパシフィック・バンタム級王座決定戦（上限体重53・5キロ）は同級1位の那須川天心（26＝帝拳）は53・5キロ、同級2位ジェルウィン・アシロ（23＝フィリピン）は53・2キロでともに1回目でパスした。 　キックボクシングから転向して5戦目の那須川はプロで自己最軽量の計量を突破した喜びを〝レインメーカーポーズ〟で表。3つの世界戦に出場する6選手も全員パスした。 　鋭い眼光を放ちながら体重計に乗った那須川は、係員から「リミット」と告げられると両手を広げてニッコリ。それは元新日本プロレスのスターで現在は米国AEWで活躍する〝レインメーカー〟オカダ・カズチカの決めポーズと同じだった。 　那須川はオカダ好きを公言しているが、ポーズの意味については「レインメーカーというか、うれしかったんで。単純に。初めて（5）3・5（キロ）だったんで。不安もあるじゃないですか。安どがこみ上げてきました。喜びです」と説明。リミットに合わせたことには「ピッタリってかっこいいじゃないですか。リミットのときだけ『ジャスト』（正しくはリミット）って言われる。一言多いんですよ」と冗談を飛ばす余裕も見せた。 　とはいえ、まだ第一関門を突破したのみ。13日と14日で7つの世界戦が行われるビッグイベントに「ボクシングは今、熱が一番ある。全員強いのは当たり前。どんだけ自分の色を見せれるかが、お客さんにも伝わるし、大事。今回のチャンスを逃さず、何か引き付けるものを見せないといけない。ボクシングっていけてるなって、みんなに思ってもらえるような試合をしたい」と気合を入れる。 　続けて、「前回から引き続き、さらに進化していますから。突拍子もない動きだったり、ボクシングでは普段はない動きだったり、まあ、宇宙系ボクシング、ユニバーススタイルで」と奇抜な戦いを予告した。レインメーカーのごとく、2つの拳でカネの雨を降らせる。