徳島名産「阿波和三盆」の専門スイーツ店 シュークリームやおはぎが人気
徳島名産の伝統的な砂糖「阿波和三盆糖」の魅力を伝えたい―。徳島県阿波市に阿波和三盆糖の専門スイーツ店「BON COFFRET(ボンコフレ)」が誕生し、人気を集めている。代表の服部滉輝さん(26)は「多くの人に食べてもらい、和三盆の味を知ってほしい」と願う。 カラフルで四角いシュークリーム。花や動物をかたどったおはぎ。2023年1月にオープンした店内には、和三盆をふんだんに使ったスイーツが並ぶ。 服部さんの実家は1864年創業の「服部製糖所」(阿波市)だ。原料は竹糖(ちくとう)と呼ばれるサトウキビ。一般的なサトウキビよりも細く、取れる量も少ないため希少だが、県産の竹糖だけを使った昔ながらの和三盆づくりを続けている。 そうしたこだわりをもっと多くの人に知ってもらおうと、服部さんは2018年に干菓子の専門店「わんさんぼん」をオープン。動物や花、季節に合わせたサンタなどをかたどった干菓子が人気を集めた。2019年に大阪で開催された20カ国・地域首脳会議(G20サミット)でも振る舞われる和・洋菓子の一つに選ばれた。
主に土産物店に商品を卸していたが、新型コロナウイルス禍で売り上げが激減したため、新たな取り組みとしてスイーツ店を開くことに。服部さんは「干菓子作り体験など、直接和三盆に触れられる店をつくりたい」と意気込んでいる。