家を掃除していたら「使用期限を過ぎた配置薬」がでてきました。このまま捨ててしまうのはNG?
家の掃除中に古い配置薬が見つかった場合、「使用期限が過ぎているから」と自己判断で捨ててしまう方もいらっしゃるでしょう。 しかし不要な配置薬を捨ててしまうと、後から業者に薬の代金を請求されることがあるため注意が必要です。 そこで今回は、配置薬の概要や使用期限が過ぎている場合の対処法について調べてみました。配置薬を家庭やオフィスで利用している方は、ぜひ参考にしてみてください。
長い歴史をもつ配置薬とは?
配置薬とは、薬をあらかじめ消費者に預けて、次に訪問した際に、使用した分だけの代金を集める販売方法のことです。配置薬には長い歴史があり、現在も利便性の高いサービスとしてその慣習が続いています。 一般社団法人全国配置薬協会によると、配置薬として使用されている薬の種類は約5000品目です。内用薬や外用薬など、ニーズに合わせてさまざまな薬が入った救急箱を無料で設置することで、必要なときにすぐに薬を服用できます。 使った分だけの支払いとなるため、救急セットを購入するよりも経済的であることに加え、緊急時の備えにもなります。
使用期限を過ぎた配置薬は捨てても大丈夫?
配置薬を預かると保管義務が生じますが、薬が回収されないまま期間が経過すると薬の使用期限が切れることがあります。 また、販売員が数年間訪問しておらず配置薬のことをすっかり忘れてしまい「家の片づけをする際に古い配置薬が見つかった」などといったケースもあるようです。 使用期限を過ぎた配置薬を発見した場合、不要であると自己判断して捨ててしまっても大丈夫なのか疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。 国民生活センターには同様の質問も寄せられていて、これに対して、販売員が長期間訪問していない場合や、薬の使用期限が過ぎている場合でも、勝手に処分してしまうのではなく、配置薬業者へ連絡することを推奨しています。 配置薬の販売方法は、使用した分の薬の代金を後日徴収するものであり、廃棄した場合でも使ったと見なされて、代金を請求される場合があるためです。 配置薬業者が6年ほど訪問していなかったため、使用期限切れの薬を廃棄した方の相談も国民生活センターに寄せられています。突然勧誘にやって来た販売員に解約を申し出たところ、廃棄した分を含む薬代3万円8000円を支払うように言われたとのことです。 配置薬は勝手に処分をすると、その分の代金を請求される場合があるため、長期間訪問がない場合でも、業者に連絡して引き取ってもらう必要があります。