阪神・才木 初回2ラン被弾のみ6回3安打7奪三振 初黒星も成長証明「何とか粘ることできた」
「ヤクルト3-1阪神」(7日、神宮球場) 失投ではなかった。ただ、白球は無情にも左翼フェンスを越える。阪神・才木浩人投手は悔しそうに打球の行方を見つめた。「攻めた結果なので、しょうがない」。高さもコースも要求通り。勝負の1球に涙をのんだ。 【写真】佐藤輝 痛すぎる適時失策にベンチでヘルメットをたたいて悔しがる 初回1死。西川を追い込みながら、ファウルで粘られた。9球目の152キロ直球を左越えに運ばれ、1死二塁。ここでオスナを迎えた。「しっかり内角に投げ切れました」。カウント1-2から144キロ真っすぐをインハイに投げ込んだ。「神宮じゃなかったらって感じですけど…」。詰まらせながらも先制2ランを被弾した。 それでも、二回以降は崩れなかった。三回2死一、二塁では村上をスライダーで見逃し三振。五回1死二塁からは塩見と西川から連続三振を奪った。「スライダーが良くて、梅野さんがリードしてくれた」とフォークが決まりにくい中、投球の幅を見せた。 6回3安打2失点、7奪三振。110球の力投で先発としての役割は果たした。「いくつもりではいた」と七回の攻撃ではヘルメットをかぶり、続投の意欲十分。代打を送られて今季初黒星とはなったが、責める人はいない。 今季初登板の3月31日・巨人戦(東京ド)では6回4安打無失点。次回こそ、三度目の正直といきたい。「何とか粘ることができたと思います」。悪いなりにも試合を作ることができる。敗戦投手となったが、昨季からの成長を感じさせた。