【福島記念】福島芝2000mを得意とする騎手や種牡馬を探す 抽選対象も本命はシルトホルン
2021年はパンサラッサが4馬身差の圧勝
2021年の福島記念は5番人気パンサラッサが1000m57秒3の超ハイペースで逃げる展開。直線でも影をも踏ませず4馬身差の快勝劇で重賞初勝利を飾った。前走オクトーバーSでの走りがフロックではないことを見せつけた。その20分後、阪神競馬場ではアカイイトがエリザベス女王杯を制しこちらも重賞初制覇を達成。奇しくも約2年前の2歳未勝利戦でワンツーを決めた2頭が同日重賞初制覇を果たした日となった。 【エリザベス女王杯2023 注目馬】GⅠ級の牡馬相手に善戦、平坦コースで牝馬相手なら力は一枚上だ! SPAIA編集部の注目馬を紹介(SPAIA) さて、今年の福島記念も一筋縄ではいかないメンバー構成。登録のあった22頭を分析し、さっそく予想していきたい。
前走GⅡ組が馬券の半分を占める 当日人気とのリンクにも要注意
3歳馬から古馬まで個性的な顔が揃った難解なハンデ重賞。まずは過去10年のローテーションから見ていく。 福島記念 前走クラス別成績 GⅠ【1-0-1-2】 GⅡ【4-6-5-28】 GⅢ【2-3-3-52】 条件戦・地方【1-0-0-9】 優勢なのは前走GⅡ組で4勝をあげている。2017年のウインブライトは毎日王冠10着、昨年のユニコーンライオンは京都大賞典13着から巻き返しているだけに、前走着順は気にしなくて良さそうだ。とはいえ当日人気が3番人気以内なら【3-4-3-5】、4番人気以下なら【1-2-2-23】と極端な数字になっているので当日人気は注視しておきたい。 GⅢ組の2勝は昇格前の富士Sから転戦してきた2014年ミトラ、2015年ヤマカツエースの2頭。OP・L組の2頭はオクトーバーSからの18年スティッフェリオ、21年パンサラッサ。ともに前走が評価され当日は単勝オッズ一桁台に支持されていた。
福島芝2000m巧者を探せ 穴は角田大和騎手
次に2018年11月1日から2023年11月6日までに福島競馬場で行われた芝2000mの115レースを集計し、舞台巧者を探していきたい。まずは騎手からで、5勝以上あげているのは下記の4名になる。 福島・芝2000m 主な騎手成績 丸山元気【7-6-4-42】 西村淳也【6-6-3-37】 丹内祐次【6-1-4-38】 戸崎圭太【5-5-4-21】 トップは丸山元気騎手。勝ち星だけでなく勝率11.9%、連対率22.0%、複勝率28.8%と率でも上位に位置している。今回は昨年の福島牝馬Sを制したアナザーリリックに騎乗予定だ。 6勝を挙げる丹内祐次騎手は連対率14.3%、複勝率22.4%と率はこの4人のなかでは少し見劣りするが、騎乗予定のアケルナルスターとは前走の札幌日経OP2着を含む【2-1-2-0】の複勝率100%で、軽視できない存在だ。 他に騎乗予定騎手のなかでは、バビットとコンビを組む予定の内田博幸騎手が【4-5-1-19】で勝率13.8%、複勝率34.5%。また、母数は少ないがヴァンケドミンゴに騎乗予定の角田大和騎手は【2-2-2-9】で複勝率40.0%。単複回収率100%超え。紐で入れておいても面白そうだ。 次に騎手と同じ条件で主な種牡馬別成績も見ていく。 福島・芝2000m 主な種牡馬成績 ハーツクライ産駒【10-8-11-79】 ルーラーシップ産駒【9-6-9-62】 ゴールドシップ産駒【7-5-1-52】 ディープインパクト産駒【6-7-4-66】 スクリーンヒーロー産駒【6-4-2-30】 福島競馬場はコースを一周する間にアップダウンを2回も繰り返すコース形態になっている。それだけに、ただのスピードタイプではなくスタミナの裏付けが必要だ。 当該舞台で最多の10勝をあげているのがハーツクライ産駒。2、3着のケースも多いが、先行しスタミナを生かし粘りこむ形になると強い。次いで9勝がルーラーシップ産駒。同産駒も2、3着が多いが勝率、連対率、複勝率の全てでハーツクライ産駒を上回っている。今年はヴァンケドミンゴが出走予定だ。 上位人気に支持されそうなゴールドシップ産駒のウインピクシス、スクリーンヒーロー産駒でラジオNIKKEI賞2着のシルトホルンも軽視できない。また、大崩れしないマイネルクリソーラもスクリーンヒーロー産駒なので注意しておきたい。