米津玄師さん名乗り「契約で20万必要。助けて」…県警がうそ電話詐欺の手口公開
鹿児島県内でうそ電話詐欺やSNS型投資・ロマンス詐欺が急増しているのを受け、県警は16日、具体的手口や注意点の定期的な発表を始めた。全署に寄せられた被害届の内容をまとめ、だます側の身分や誘い文句、被害額などをおおむね10日ごとに公表する。県民に実態を知ってもらい被害を防止するのが狙い。 初日は4事例を取り上げた。発表などによると、県内の70代女性の例では、9月中旬ごろ、歌手の米津玄師さんを名乗る人物からLINE(ライン)で「仕事の契約のため20万円が必要。助けてほしい」などとメッセージが届いた。要求通り20万円を指定口座に振り込み、だまし取られた。県警はSNS型ロマンス詐欺として捜査している。 今年は8月末までに、うそ電話詐欺は96件(前年同期比29件増)発生し、被害総額は1億6000万円(同98万円増)。SNS型詐欺は117件あり、被害総額は10億9000万円に上る。県警組織犯罪対策課の重田克久理事官は「被害を食い止めるため、今後も有効な周知方法を模索する」と話した。
南日本新聞 | 鹿児島