「高速道路」の「追い越し車線」を「走り続ける」とどうなる? 最悪の場合、どのような「ペナルティ」が課されるの?
高速道路を運転していると、追い越し車線を走り続ける車を見かけることがあります。 しかし、追い越し車線を長時間走行することは、法的に問題があるとされています。最悪の場合、どのようなペナルティが課されるのか詳しく見ていきましょう。 ▼ハンズフリー通話での運転は「違反」になる? ペナルティが発生する場合についても解説
追い越し車線を走り続けるのはNG
高速道路の一番右側の車線は「追い越し車線」と呼ばれ、主に前の車を追い越すために使われます。なかには「追い越し車線を走り続けてしまった」という経験を持つ人もいるかもしれませんが、この行為は「通行帯違反」にあたります。 道路交通法第20条第1項では、「車両は通常、左端の通行帯を走行することが原則」と定められているのです。3車線以上の道路では、追い越し車線である一番右側を常に走ることは禁止されており、基本的には左側または中央の車線を使用する必要があります。 ■追い越し車線を通行することができる条件 道路交通法第20条第3項では、「車両は一時進路を譲るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合において追い越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない」と定めています。 つまり、一番右側の車線を走れるのは、追い越しを行うときや緊急時、やむを得ない状況に限られるのです。
車両通行帯違反の違反点数と反則金
警視庁によると、車両通行帯違反で加算される違反点数は1点です。また、反則金として、大型車は7000円、普通車や二輪車は6000円、小型特殊車や原付車は5000円が課されます。 さらに、通告を受けても反則金を納付しないと、刑事手続きに移行します。そして、刑事裁判で違反行為があったと判断され有罪になった場合、5万円の罰金を支払う必要があるため注意が必要です。
高速道路における交通違反取締り状況
内閣府の「令和6年版交通安全白書」によると、令和5年に高速道路で摘発された車両通行帯違反は4万7149件にのぼります。この違反は全体の13.0%を占め、スピード違反に次いで2番目に多い摘発件数です。 追い越し車線を正しく利用しないドライバーが少なくないことがうかがえます。安全な運転を心がけるためにも、適切な車線走行のルールを守ることが重要です。
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