SNSのアカウントは遺産?デジタル遺産の取り扱いで注意することは?
近年、私たちの生活はデジタル化が進み、インターネットやデジタルデバイスに依存することが多くなりました。その結果、故人デジタル遺産の管理がますます重要になっています。本記事では、デジタル遺産とは何か、そしてその取り扱いに関する注意点について、詳しく解説します。 ▼亡くなった母が私名義で「500万円」を遺してくれていた! 名義は自分でも「相続税」はかかる?
デジタル遺産って何?
デジタル遺産とは、故人の所有しているデジタルコンテンツやオンラインサービスのアカウント、デジタル資産の総称です。これには、以下のようなものが含まれます。 ・オンラインアカウント:SNS、メール、オンラインバンキング、クラウドストレージ、サブスクリプションサービスなど ・デジタルコンテンツ:写真、ビデオ、音楽、ドキュメントなどのデジタルファイル ・仮想通貨:ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産 ・電子書籍やゲーム:購入した電子書籍、デジタルゲーム、アプリケーション ・ウェブサイトやブログ:個人が運営するウェブサイトやブログのコンテンツ
デジタル遺産とデジタル遺品の違い
デジタル遺産とデジタル遺品は混同されがちですが、微妙な違いがあります。 デジタル遺産は、上記で述べたように、故人の所有するデジタルコンテンツやアカウントの全体を指します。これには、金銭的価値を持つもの(仮想通貨やオンラインショップの残高など)も含まれます。 デジタル遺品は、故人が残したデジタルファイルやメッセージ、SNSの投稿など、個人的な記録や思い出が中心となります。これらは感情的な価値が大きく、遺族にとって大切なものとなります。
相続が発生する前にすべきこと
デジタル遺産を適切に管理するためには、生前に以下の対策を講じておくことが重要です。 1. デジタル遺産リストの作成 自身が保有する全てのデジタルアカウントや資産のリストを作成し、ログイン情報を記載します。これには、ユーザー名、パスワード、アカウントの種類、利用しているサービス名などを含みます。 2. 遺言書の作成 デジタル遺産の管理や相続に関する具体的な指示を遺言書に記載します。特定のデジタル資産を誰に相続させるか、どのように管理するかを明確にすることが重要です。 3. 信頼できる人への情報共有 信頼できる家族や友人にデジタル遺産リストの存在を知らせ、必要な場合にアクセスできるようにします。特に、仮想通貨ウォレットの秘密鍵やクラウドストレージのパスワードは慎重に管理する必要があります。 4. 2段階認証の設定 重要なアカウントには2段階認証を設定し、セキュリティーを強化します。ただし、認証コードの管理方法も併せて検討する必要があります。