センバツ2023 彦根総合、初の夢舞台 守り勝つ野球で躍進(その2止) /滋賀
彦根総合は、昨秋の県大会は初戦から3試合続けてコールド勝ち。準々決勝で延長十五回の末に彦根東に競り勝つと、準決勝と決勝は持ち前の堅守で快勝、初優勝を果たした。近畿大会では準々決勝で優勝した大阪桐蔭に敗れたものの、初回に3点を奪う力を見せた。 投手陣では左腕、野下陽祐投手(2年)がエース。ボールにキレがあり、変化球で三振を取れる。最速140キロ台前半の直球を持つ勝田新一朗投手(2年)や武元駿希投手(2年)の両右腕も控えており、層が厚い。 1年時から登板してきた経験豊富な3投手を森田櫂捕手(2年)がリードし、守りから攻撃のリズムを作っていく。先制点を挙げて、投手を中心とした守り勝つ野球を目指す。 打線の中心は、昨秋の県大会で打率5割の上田大地主将(2年)、長打が魅力の森田選手、出塁率が高い秋山昌広選手(1年)。下位打線も積極的に盗塁を狙い、小技が巧みでどこからでも得点できる。 冬場は走り込みや守備練習のほか紅白戦に力を入れ、チーム内の競争が活発だ。上田主将は「チームの強みは粘り強さ。積極的に次の塁を狙う走塁と守備力を磨いていく」と意気込んでいる。 ……………………………………………………………………………………………………… ◆学校プロフィル ◇06年男女共学化 1948年創立の白鳩洋裁研究所が前身の私立高。2006年の男女共学化に合わせ彦根女子高から現在の校名になった。校訓は「明朗・英智・親和」。情報・ビジネスや福祉・保育など六つの系列からなる総合学科とフードクリエイト科がある。 22年度に総合学科に新たに設置されたスポーツエキスパート系列では、部活動の練習後に勉強のための校内塾が開かれ、文武両道を目指している。 野球部は08年創部で、現在は県立北大津高を計6回甲子園に導いた宮崎裕也監督(61)が指導する。22年夏には野球部専用の球場も完成した。部員は2年生28人、1年生28人。 彦根市芹川町328(0749・26・0016)。