日本の保守主義が危機、私が日本保守党・飯山陽氏を応援する理由 従来の「永田町政治」に染まっていない新しい政治集団
【ニュースの核心】 衆院3補選(28日投開票)は、自民党が東京15区と長崎3区の候補者擁立を見送り、早くも2敗が決まった。島根1区も落とすようなら、いよいよ岸田文雄政権は行き詰まる。自民党内では「岸田降ろし」の動きが加速するだろう。 【写真】タスキ姿で現れた根本候補が乱入、音喜多氏に対して紙を向けていた それ以上に注目を集めているのは、激戦の東京15区だ。 立憲民主党は元区議の新人、酒井菜摘氏、日本維新の会は元会社員の新人、金澤結衣氏を擁立した。作家の乙武洋匡氏は、東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が国政進出を念頭に設立した「ファーストの会」副代表を務めながら、無所属を名乗って出馬した。さらに、日本保守党は新人のイスラム思想研究者、飯山陽(あかり)氏を擁立した。 あらかじめ、自分の立ち位置を明確にしておきたいが、私は飯山氏を応援している。それは、なぜか。 日本の保守主義が危機にひんしているからだ。 2年前に安倍晋三元首相が悲劇的な死を遂げた後、自民党の多くの政治家が「その遺志を継ぐ」と表明した。だが、そうはならなかった。LGBT(性的少数者)理解増進法の成立や、「政治とカネ」絡みで起きた安倍派の追放が象徴しているように、いまの自民党は岸田文雄総裁が率いる「リベラル左翼」が完全に支配している。 岸田首相は先の日米首脳会談で、「日本は米国のグローバル・パートナー」と世界に宣言した。だが、肝心要の憲法9条改正には、手を付けようとしない。 憲法を変えないままで、真の米国のパートナーにはなれない。中国に脅かされている台湾をはじめ、他国を守るためには、自衛隊を使えないからだ。それどころか、現状のままでは「米国の子分」という立場を強めてしまう。 永田町政治の悪弊は、野党にもある。 乙武氏をめぐって、国民民主党が「自民党が支援するなら、応援しない」と言ったかと思えば、自民党が支援をやめたら、一転して応援を決めた例も、そうだ。自分の主義主張を棚上げして、党利党略が最優先なのだ。 与野党問わず、永田町の住人たちは、そんな政治にうんざりしている国民の気持ちが分かっていない。マスコミや評論家もそうだ。彼らは「組織票がどうした、風がどうした」などと訳知り顔で語っているが、そもそも、そんな政治が根本から壊れつつある実態に気が付いていない。