気象解説者の片平敦さん初著書「仕事で得する天気の雑学」出版 ── アンカーでおなじみのダジャレも
初著書「仕事で得する天気の雑学」について語る片平敦さん THE PAGE大阪
「僕の子どもの時からの夢は『天気予報のおじさん』になることでしたけど、本を出すことも夢だったんです」と語るのは、関西テレビ「スーパーニュース アンカー」でおなじみの気象解説者、片平敦さん(ウェザーマップ所属)。25日に初著書「仕事で得する天気の雑学」(いろは出版)を出版する。片平さんは「仕事で得する36個の雑学やテレビで伝えきれない部分なんかも書いています」と話し、代名詞である「ダジャレ」もおまけにつけているとか。出版への意気込みとテレビでおなじみのお天気コーナー裏話も聞いてみた。
4つのテーマを柱に36個の雑学。好きなところから読める
「昨年の夏、出版社から『仕事をしている人たちに役立つような切り口で書いてくれませんか』とお話を頂きました」と振り返る片平さん。たしかに気象の本というと、気象学やことわざなどを扱った本は多いが「仕事に役立つ」「雑学的」なものはあまりみかけない。 また自分でも考えてみた。「たしかに視聴者や周囲の方から『今こういう状況なんやけど、天気的にはどうやろう?』というものが多くて。仕事上や生活上でも、天気ってかかわってるなぁ」。そうした思いから、出版の話を引き受けたという。 子どものころから「お天気おじさん」になることが夢だったが、本を書くことも夢のひとつだった。今年の正月明けの締め切りに向け、空いてる時間を見つけては執筆活動に取り組む日々。しかし、昨年も気象災害が多く、そのたびに本業が忙しくなかなか執筆が進まず苦労したという。 だが「難しいものではなく、サッと読みやすいものを」を基本に「営業トークのネタに」「移動時間の効率化に」「健康管理の習慣化に」「お財布の節約術まで」という4本のテーマを柱に、36個にわたる「雑学」を書いた。そうすることによって「好きなところから読める」という利点ができるからだ。
ビジネスマンはもちろん、主婦や学生でも読みやすい内容に
この4つのテーマを少しひも解くと「営業トークのネタ」では「虹の出る方向の法則」「梅雨は1年に4度訪れる」など、社内外やいろんなトークで使える小ネタを満載。「移動時間」では、「自分でできる天気予報」「ゲリラ豪雨の寿命」など外回りや出張中の際に「知ってて良かった」という内容が多い。 「健康管理」では「PM2.5に気をつける天気」「寒さは3種類に分けられる」といった内容で天気と体調管理を知ることができる。そして「財布の節約術」では、飲み会の幹事などの時に役立つ「ビールが飲みたくなる境目の気温」、悪天候でのイベントの決行や中止を決める際などに役立つ「有料天気予報を使い、オーダーメイドの天気解説」という、リスク管理についても書かれている。 「天気の話って、ビジネスマンにとっては『仕事で得する』最強の雑学なんですよね。それを知ってもらい、役立ててもらおうという思いで書いてみました」と片平さん。だが、ビジネスマンだけの話ばかりでもない。生活の身近なことにも触れられ、ユーモアを取り入れた内容のため、主婦や学生でも読みやすい。また、片平さんの代名詞「ダジャレ」もどこかに隠れているとか。 ふだんテレビで見ている内容、また伝えきれない内容も盛り込まれ、番組とリンクした形のものも多いのが特徴だ。片平さんは「僕は気象予報士ですが、それを解説する仕事の『プロ』だとおもっているので。この本もそうですが、これからも天気をわかりやすく伝えていきたいです。テレビで伝えきれないというわけではありませんが、さらに充実した情報をお届けできると思います」と出版への意気込みをみせる。 「雑弾力が上がる話し方」の齋藤孝さんや日本初のフリー気象予報士である森田正光さんの推薦ももらった。この本は、全国の書店やオンラインショップで2月25日に出版される。