防災機能と児童館備え 立山町複合施設「アカリエ」 北陸初の省エネ認証
●役場隣に10日完成 立山町が町役場の隣で整備を進めていた防災児童館複合施設「アカリエ」が10日、完成する。地中熱空調など先進的な省エネ設備を備え、北陸の公共施設で初めて実質的なエネルギー消費がゼロとなる「ZEB(ゼロ・エネルギー・ビルディング)」の認証を受けた。災害時に避難所となる防災センターと児童館「こどもホーム」を備え、まちなかの防災・交流拠点として活用を促す。 7日、新年あいさつで富山新聞社を訪れた舟橋貴之町長は、昨年12月に五百石で起きた火災で町交流拠点施設「まちなかファーム」が全焼したことに触れ「新施設を活用し、まちなか再生につなげたい」と意欲を示した。 町民会館跡地に整備する新施設は2階建てで延べ床面積1497平方メートル。こどもホームは郊外の老朽化した児童館を移転した。アカリエの名称は、災害などで町が暗くなったときでも、暖かい「灯」に向かって歩けるようにという思いを込めた。 施設内の防災センターは災害時に町職員の活動拠点となり、防災意識の普及啓発や研修に利用する。可動席の最大350人収容のホールを備えた。交付税措置が手厚い緊急防災・減災事業債などを活用した。 ●20日に供用開始 町は10日にアカリエの竣(しゅん)工(こう)式を行い、20日から一般向けの供用を始める。25日からはエア遊具などによる「冬の遊び場」を実施する。