大関豊昇龍が5連勝、待ち望んだ若隆景との対戦「相変わらず低いし速いね。集中してやれた」
<大相撲九州場所>◇5日目◇14日◇福岡国際センター 大関豊昇龍(25=立浪)が、若隆景に攻め込まれながら最後は豪快に裏返しにする小手投げで三役以上でただ1人、全勝を守った。 22年春場所で優勝し、6場所連続で関脇の座を守った若隆景は、大関候補最有力だった。その実力者との対戦を心待ちにしていた。 「相変わらず低いし速いね。ちょっと立ち合い遅れたけど、集中してやれた。落ち着いていけたんでよかったと思います」 右膝の大けがで幕下まで番付を落とした若隆景との対戦は、昨年初場所13日目以来だった。「いいライバルで、いい稽古相手」という若隆景に「早く対戦したいなと言ったら『待ってろ』と。その日が来たね」。待ち望んだ対戦に「若隆景関との対戦が決まってからワクワクしていた」と言う。 大関が認める相撲巧者に勝ち、初日からの連勝を5に伸ばした。序盤に課題がある中、初日から5連勝は昨年の九州場所以来。「意識していない」と言うが、充実感は隠せない。 この日で通算500回出場だった。「勝ってよかった。500回相撲とったか。早いですね」。18年初場所で初土俵を踏んだが、新弟子検査を受けたのは前年の九州場所前だった。「(検査が)終わってカツ丼食ったな。あの当時は(体重)107キロだったよ。懐かしいな」。 立派に成長し、大関として優勝争いの先頭を務める。「これからですよ」。気は緩めない。【実藤健一】