婚活で苦戦するバリキャリ女性に共通する切実な「問題」 理想の結婚と現実のギャップが埋められない
しかしながら、それを言葉や態度で全面的に打ち出している女性は、婚活市場の中では苦戦を強いられているというのも、現実である。 ■ワンオペ家事、育児はゴメン やよい(40歳、仮名)は、婚活を始めて2年になる。都内の企業に勤めていて、年収は700万円。地方出身で、大学時代から一人暮らしを始め、一人暮らし歴は、かれこれ22年になっていた。 婚活を始めたのは、40歳という年齢が見えてきた時に、「できることなら、最後のチャンスで子どもを授かりたい」という気持ちが芽生えたからだ。
「結婚したいとは思っていたんです。ただ私は、どちらかというと、結婚よりもキャリアを優先してしまった。仕事を頑張れば、周りが評価してくれる。その達成感が心地よかったし、仕事を頑張ることが自己成長にも繋がっていました」 人一倍努力家で、頑張り屋。ただそうした自分が基準になっているので、婚活をする時の男性の見方もとても厳しかった。 「お相手に求めるのは、真面目に仕事に取り組んでいることと清潔感」と言っていたのだが、プロフィール検索をする時の条件に、年収が700万円以上、大卒も加えていた。
それでしばらくは活動をしたのだが、数人とお見合いをして、こんなことを言い出した。 「これから実家暮らしの男性は、対象から外そうと思います。これまでお見合いしてきた方を見てみると、実家暮らしの男性はパートナーを母親がわりにしようとする傾向にある。精神的に自立していない人が多かった気がします」 また、お見合いを組んでも、相手のスケジュールがなかなか出てこないと、こんなことを言った。「仕事が忙しいと言って、成立したお見合いを先延ばしにするのって、どうなのでしょうか」。
そして、その理由についてこんなことを話していた。 「目の前にやることがあったとしても、約束が決まったらその時間を作り出すことを考えないと。こんな方と結婚したら、仕事が忙しい時はそれで頭がいっぱいになって、家のことは妻任せになりますよね。私も仕事を続けていきたいので、ワンオペ家事、ワンオペ育児になるのは困ります」 これはやよいに限ったことではない。 男女イコールな立場での結婚を望んでいる女性ほど、男性への見方が厳しくなるし、要求が高くなる。そして、その傾向は、社会に出て荒波に揉まれ、辛酸をなめ、そんな中で自分磨きも忘れずに年を重ねてきた30代後半以上の自立した女性に多く見られる。