「ごめんなさい、ごめんなさい」原爆の父・オッペンハイマーが涙を流して被爆者に謝罪 なぜ今、明らかに…【広島発】
“謝罪”の事実をどう受け止めるか
さらに、オッペンハイマーの孫のチャールズ・オッペンハイマー氏が講演やドキュメンタリーの撮影のために来日し、6月1日に広島市中区の平和公園を訪れた。 チャールズ氏は被爆者・小倉桂子さんとも面会。小倉さんは「通常兵器と核兵器の明確な違いを一般の人がきちんと知ることが大切」だと伝えた。 別れ際、チャールズ氏は「世界がもっと平和になってくれることを願っている」と小倉さんの手帳にメッセージを書き記した。 その後、チャールズ氏は東京で会見を開き、争いが続く世界に向けて「今こそロバート・オッペンハイマーのアドバイスに耳を傾けるべきである。軍備競争などをしなければ、今のような核兵器の危険にさらされる状況にはならなかったはず」と訴えた。 原爆投下から79年の2024年、改めて注目される「原爆の父」の発言。立花理事長は「事実として、オッペンハイマーさんが被爆者に会って『ごめんなさい』と言ったことを知っていただく意義。それをどう受け止めるかはその事実を知ったお一人お一人が考えていただくことかなと思うんですね。国家の謝罪についてどう思うのか、考えるきっかけの一つになるのではないでしょうか」と話す。 実際には「国家の謝罪」ではなく、オッペンハイマーと被爆者の言わば「国民から国民への謝罪」であるが、それが行われたという事実をどう考えるかということだ。 「謝罪があって、和解があって、未来がある」と考える被爆者もいれば、「もういいですよ。未来志向でいきましょう」と考える被爆者もいる。立花理事長の発言にあるように、一人一人が考えることが重要だ。世界情勢が緊迫化する中、第2のヒロシマ・ナガサキを生まないために声を上げ続けなければならない。 (テレビ新広島)
テレビ新広島