サヨナラ打の興奮冷めやらぬ楽天・小郷裕哉

　楽天が劇的な形で白星をもぎ取った。11日の巨人戦（楽天モバイル）で7―6と逆転サヨナラ勝ち。2点を追う9回に猛攻をかけ、最後は小郷裕哉外野手（27）が値千金の一打で決めた。 【動画】サヨナラ勝ちに大はしゃぎの小郷 　最終盤のイニングでマウンドに立った相手守護神・バルドナードは大乱調。単打と2つの四球で一死満塁となったところで代打・阿部が押し出しとなる3者連続四球を選び、これで1点差に迫る。 　続く小深田は三振に倒れて二死となったものの、続くリードオフマンの小郷が追い込まれながらも甘く真ん中に入った直球をフルスイング。打球は前進守備の相手外野陣の頭上を越え、中越えの二塁打となった。一気に2人が本塁へ生還し、サヨナラ打。グラウンド上で小郷は駆け寄ってきたチームメートたちにウオーターシャワーで祝福された。 　試合後のヒーローインタビューで小郷は「前のコブ（小深田）さんが三振してしまってホント、いつも助けてもらってるんで、自分が絶対決めてやると思って打席に入った」とコメント。「外野が前にいたんで手応えもあったので、打った瞬間抜けたなと思った」とも続け、満足げな表情を浮かべた。 　そして「僕、サヨナラヒット初めてなんで最高です」と口にすると、スタンドのイーグルスファンから万雷の拍手を浴びた。最後は「球団初の交流戦優勝がかかっているんで明日からも応援よろしくお願いします」との言葉で締めると大歓声が上がり、本拠地のボルテージは最高潮に達した。 　これで楽天は交流戦成績を10勝3敗とし、同首位の座をキープ。公式戦成績も28勝29敗の借金1で5割目前となり、パ4位のチームは3位・日本ハムとゲーム差なしとなっている2位・ロッテの両軍と3ゲーム差にまで接近している。イーグルスの勢いは止まりそうもない。