【FRB高官発言】今年は利下げ実施しない可能性も-カシュカリ総裁
グールズビー総裁は、イリノイ州オークブルックでのイベントで発言。1月と2月にインフレ面での進展が減速したとみられることについて、総裁は特に深刻視しない姿勢を示した。
事前に配布された原稿でグールズビー総裁は、「それら2カ月のデータによりわれわれが目標へと戻る道から外れることはないだろう、というのが私の全般的な評価だ」とし、現在の経済活動は従来の需要過熱とは全く異なると付け加えた。
総裁は、インフレ鈍化における財の価格低下の役割を指摘。新型コロナウイルス禍からの回復過程においてサプライチェーンが改善したことが背景にある。また総裁は、労働供給量の増加によりサービス価格の伸びは一段と鈍化する可能性が高いとの見解を示した。その上で、当面は住宅分野でのインフレが最も重要な指標になると述べた。
「新規契約の家賃に関する市場のデータから見ると、これまでより速いペースで下がると予想している」としつつ、「もし下がらない場合は、全体のインフレ率を目標の2%に戻すのが非常に難しくなるだろう」と語った。
リッチモンド連銀総裁、利下げまでに時間かけるのが「賢明」
リッチモンド連銀のバーキン総裁は、利下げをする前にインフレ軌道に関して一段の明瞭さを得るべく時間をかけることが、米金融当局にとって「賢明」だと述べた。
リッチモンドのホーム・ビルディング・アソシエーションでの講演で、総裁は「誰もインフレ再燃を望んでいない」と発言。「労働市場の強さを踏まえると、金利引き下げプロセスを開始する前に雲が吹き払われるのを待つ時間はある」と述べた。発言内容は事前原稿に基づく。
「金利をいくらか景気抑制的に維持することで、インフレを当局の目標に戻すことができると私は楽観している」とも語った。
フィラデルフィア連銀総裁、インフレはなお高過ぎる
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は同日、経済は底堅く雇用の伸びはなお力強いが、インフレは依然として高過ぎるとの見解を示した。