【プレイバック’14】女子大生が下着丸出しでゴロゴロ…新宿歌舞伎町〝集団昏倒事件〟部員たちの告白
10年前、20年前、30年前に『FRIDAY』は何を報じていたのか。当時話題になったトピックをいまふたたび振り返る【プレイバック・フライデー】。今回は10年前の’14年7月11日号掲載の「路上に昏倒 女子大生たちが所属する明大『お馬鹿サークル』」をお届けする。 【魚河岸のマグロのよう】すごい…歌舞伎町の真ん中で意識を失ってゴロゴロと転がる女子大生たち ’14年6月20日の深夜、SNSでまたたく間に拡散されたその光景は異様だった。新宿歌舞伎町・シネシティ広場に女子大生たちが下着丸出しでゴロゴロ転がっていたのだ。「有毒ガス?」「何かの集団中毒?」と、原因をめぐってネットは大騒ぎとなっていたのだが──。(以下《 》内の記述は過去記事より引用) ◆倒れている仲間を介抱もせずに『イエーイ!』と 《一部始終を見ていた男性が語る。 「10時頃、コンパ帰りらしき3人の男子学生が、泥酔した3人の女子学生の肩をそれぞれ抱いて現れ、その10分後に昏睡状態の女子を含む男女6人が、その数分後にまた6人組が……となって、30分もすると25人ほどの学生が路上にしゃがみこんだり、倒れたりしていたんです。何人かの男は元気で、介抱もせずに『イエーイ!』と周囲でハシャいでいました」 ほどなく警察と救急隊が駆けつけ、男子2名が病院に搬送された。》 泥酔集団は明治大学と日本女子大学公認のサークル『クライステニスクラブ』の部員たちだと判明した。ここには約150名が所属し、男女比は半々。では、このサークルで何が行われていたのか。 当時の記事には、このように書かれている。 《「この夜は『VS飲み』という、新入生女子と上級生男子が交流を深めるための飲み会だったんです。酒に慣れていない未成年の1年生らがツブれたようです」(部員) 同サークルのOBも言う。 「あそこまで大人数が倒れた飲み会は『クライス』でも初めてじゃないですか。昔から、上級生男子がスピリタス(アルコール度90%以上のウォッカ)の小ビンをこっそり店に持ち込み、女子のドリンクに混ぜて酔わせる手口はありました。今回もそうした行為があったと聞いています」》 スピリタスといえば、’03年に集団輪姦事件で多数の逮捕者を出した早大のサークル『スーパーフリー』が女性たちを酩酊させるための〝スーパーヤリヤリサワー〟を作るのに使用していたことで有名になった酒だ。『クライス』ではこんな行為も常態化していたようだ。しかも、サークルの執行部は事件後、何事もなかったことに偽装しようとしていた節もあった。 《「この一件の後、執行部から部員に『いつものことなので気にしないでください』と一斉メールが届きました」(前出・部員)》 お馬鹿学生につける薬はないようだ。 後日、明大が発表したところによると、この日『クライス』では春学期の最終練習後に新宿歌舞伎町の飲食店で他大学との合同の懇親会を実施し、同大学の学生34名(うち未成年者21名)が参加。未成年飲酒にくわえて、アルコール度数の高いウォッカやウイスキーを一気飲みするなどの過剰飲酒がおこなわれたという。 結果的に病院に搬送された男子学生2名も、数時間後には治療を終えて無事に帰宅したとのことだった。さらに当日、警察が学生たちに事情聴取した結果、事件性は認められなかったとしている。また、日本女子大も同大学の学生9名(うち未成年者8名)が参加し、過剰飲酒をしたと発表した。また、両大学とも『クライス』を廃部にし、学生たちには厳重注意を含め個別指導を行っていくとしていた。 大学生サークルのコンパでの飲酒については一気飲みの危険性が指摘されたり、未成年飲酒への目が厳しくなってきたことから、年々問題になることは少なくなっていた。さらにコロナ禍で〝伝統〟が途切れたことから、近年では飲み会がさらに減ったともいう。 この集団昏倒事件のような出来事は、現在の学生たちからみれば信じがたい話になりつつあるのかもしれない。
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