何に注意すべき?不安障害を持つ恋人やパートナーをサポートする方法
健全な関係を築くためのアドバイス
恋人やパートナーの回復をサポートするには、何よりもまず、メンタルヘルスの専門家のサポートを受けるように勧 めること。 「相手の話には耳を傾け、一方であなたが何かの判断や問題解決をしようとしないことも重要です。相手が自分の力で心を落ち着かせられるように励ますことです」と、ジェンキンスさんは説明。 また、自分自身の限界と余力を意識することも大切。 「パートナーを支えようとして、相手の不安にあなたの生活を支配させてはいけません。自分の感情の幅を把握し、パートナーを支えるにはどうするのが現実的かを考えるのが重要です。自分には休憩する時間も必要だと相手に自然に伝えられるようになるのも大切です」(ジェンキンスさん) 恋人やパートナーにとって、あなたが“唯一の癒し”となってしまう関係は、お互いにとって健全ではありません。 不安を抱えた恋人やパートナーにとって、コミュニケーションはとても重要な要素です。 「二人の関係性に誤解が生じていると感じたら、お互いに確認することが大切です。また、相手がその関係性に、何か特有の不安を感じるときもあるでしょう。その気持ちを気軽にあなたに伝えられるよう、事前にしっかりしたコミュニケーション手段を持っておきましょう」(アサール博士) 大切なのは、不安によって二人の関係が悪循環に陥らないこと。オープンなコミュニケーション手段は、お互いにとってのメリットになることを忘れずに。
不安障害を抱える恋人やパートナーをサポートする方法
繰り返しになりますが、話を聞くときには「物事を解決しようとせずに、ただ耳を傾ける」ことが重要です。 「解決しようという意気込みはあなたのストレスになるだけで、たいていの問題は解決しません。まずは、あなたの愛情を確実に相手に伝えられる方法を知っておきましょう。そうすれば、不安を感じる相手をなだめてサポートする際、より相手に寄り添った自然な態度で接しやすくなります」(ジェンキンスさん) もし相手が“奉仕されること”によって愛を感じるタイプなら、いつもの分担以上に家事を行ったりすることで愛情や労りの気持ちが伝わるかもしれません。“肯定的な言葉”を必要としている相手には、心からの褒め言葉をかけてあげると良いでしょう。 「何か変わったことはないか、室温が快適かをなどを聞くだけでも構いません。こうした当たり障りのない問いかけは、気遣いの気持ちを示せるからです。そこから相手は労わられている、受け入れられていると感じ、関係性における安全感、親密感がより強まるのです」 相手の話を聞くときは辛抱づよく、やさしく話しかけるようにしましょう。ジェンキンスさんによれば「不安を抱えていると思いつめやすくなり、批判や厳しい意見に敏感になりがち」とのこと。 もしも相手の様子やその場の空気が許すなら、適切と思うタイミングで冗談を言ったり、場を明るくしようと試みることも一つの手。 忘れずにいてほしいのは、「不安はごく自然な反応」であるということ。先入観や偏見を持たずにサポートができるよう、意識して初めの一歩を踏み出してみて。その一歩は、パートナーを支えるだけでなく、二人の関係を健全に保つためのカギともなるはずです。