2024年の神奈川県内倒産、過去10年で最多の545件 金利上昇など環境悪化、今後も増える見通し
東京商工リサーチ横浜支店が発表した2024年の県内企業の倒産(負債1千万円以上)は、前年比26件増の545件だった。コロナ禍で実施された補助金などの倒産抑制策の効果が薄れ、過去10年で最多となった。金利上昇など企業を取り巻く環境は厳しさを増しており、資金繰りに行き詰まった企業の倒産が増える可能性が高いという。 コロナ禍では、実質無利子・無担保の「ゼロゼロ融資」を中心とした官民の資金繰り支援により、倒産件数が抑えられていた。 21年は360件と低水準だったが、徐々に政策効果が薄れ、翌年から増勢に転じた。23年夏からはゼロゼロ融資の返済が本格化。24年は、コロナ禍前の19年(523件)を上回った。 負債総額は1千億円を超えるグループ倒産があった前年の反動で、54・0%(970億8500万円)減の827億5600万円だった。
神奈川新聞社