「悔しいはずなのにとても嬉しかった」3位大迫傑がゴール後どしゃ降りの中待ったのは…五輪マラソン代表男子
◇陸上マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)〈15日、国立競技場発着〉 2024年パリ五輪の代表内定をかけたMGCが15日に行われ、大迫傑選手は2大会連続の5秒差での3位でパリ五輪代表内定はなりませんでした。 【画像】MGCで2位と5秒差の3位でゴールした大迫傑選手 この日のレースは終始、強い雨が降りしきる中で行われ、大迫選手はゴール後もずぶ濡れになりながら誰かを待つように、トラックの中央に立ち、なかなか引きあげようとしませんでした。 スタッフに促されゴール近くからは離れたものの、テントには戻らず、7分40秒後、タオルをかけに駆け寄った相手は、44位でゴールした早稲田大学競走部の後輩、高田康暉選手でした。 大迫選手は早大4年時、第90回箱根駅伝で1区を走り、たすきをつないだのが2年生だった高田選手です。高田選手はこのとき、区間賞を獲得する走りを見せました。 大迫選手は一礼した高田選手に、胸元に手で「3」とサインし、自身の順位をそっと伝えました。 心温まる2人の姿に、SNSでは「先輩後輩の絆あるのほんと泣ける」「大迫くんが待ってたの高田くんだ 仲間だ 熱いなぁ」「先輩の大迫選手に迎えてもらってて すごくよかった。本当にお疲れ様でした!」などのコメントが多数投稿されました。 高田選手はレース後、インスタグラムに大迫選手からタオルをかけられた写真とともに「MGC 44位 2時間16分51秒」と投稿。「4年前、沿道で大迫さんの応援をして絶対ここで勝負したいと出場した今大会。悔しいし、苦しかった。けれど今の力の全てでした。ゴールして尊敬している先輩がずっと待ってくださってて悔しいはずなのにとても嬉しかった。最高の42.195kでした」と投稿しています。