巨人・戸郷、111試合目で50勝!チームトップ7勝 高卒では堀内に次ぐ球団2位のスピード到達
巨人・戸郷翔征投手(24)が5日、ヤクルト12回戦(神宮)で6回⅓を7安打3失点と粘って10-3の勝利に貢献し、チームトップの7勝目を挙げた。111試合で通算50勝に達し、球団の高卒投手では堀内恒夫(甲府商高出)の108試合に次ぐ、2番目の早さとなった。チームはリーグ単独3位。首位の広島に2ゲーム差に迫った。 混戦となっているセ・リーグで首位の広島との差をジワリと縮めた。勝利の立役者の一人が、戸郷だ。 七回途中まで3失点と粘り、チームトップの7勝を挙げた。宮崎・聖心ウルスラ高からドラフト6位で入団して6年目、111試合目で通算50勝をマーク。球団の高卒投手ではドラフト1位だった堀内恒夫(甲府商高出)の108試合(4年目)に次ぐスピード到達だ。 「僕だけの力ではないですし、たくさんの方のおかげ。これからも感謝しながら投げていきたい」 一回に4点の援護を受けて立ったマウンド。二回に1点を失い、三回まで毎回安打を浴びた中で踏ん張った。「何とか最少失点に抑えられたのは、とても良かった」とうなずいた一方、六回に山田に浴びた左越えソロを「ホームランは避けないといけないところだった」と唇をかんだ。 七回は四球が絡んで1点を失い、1死一、二塁で交代を告げられた。イニング途中での降板は今季2度目。「投げ切らないといけない場面。ああいうところで降りてるようでは、まだまだ」と投手陣の柱としての自覚をにじませた。 まだ梅雨が明けていないにもかかわらず、この日の最高気温は35度に達する猛暑日。昨年は酷暑対策として毎日8時間以上の睡眠を取り、疲労回復に効果のある温冷交代浴やサウナ浴を取り入れていた。今年も体調管理に余念はなく「脱水になりやすいので糖質のあるものをとったり、体が重くならない程度に水分補給をしたり」しているという。日没後も気温が30度を超えた中、大粒の汗を拭いながら腕を振り続けた。 前日4日には4年連続4度目となるオールスターゲーム出場が決定。「一番、うれしいと言っても過言ではない」と自身初となる選手間投票で選出された。球宴第2戦(24日)が開催される神宮のマウンドでチームに白星をもたらした。
チームは単独3位に浮上し、首位の広島に2ゲーム差と接近。戸郷は「オールスターまで(登板は)あと数試合。何とかジャイアンツを勝ちに導けるように毎試合、頑張りたい」と誓った。(原田優介)