ナプキンが1時間もたないと危険? 生理の血量が多い「過多月経」の人がやるべき対策
過多月経の原因
過多月経は、ストレスや無理なダイエットなど、生活習慣の乱れによって一時的に生じる場合があります。しかし、それ以外にも、疾患による過多月経があります。 具体的には以下の3つの可能性が考えられます(※2)。 ・器質性疾患 臓器や器官自体に原因がある場合を器質性疾患といいます。主に良性腫瘍(子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ)、悪性腫瘍(子宮体がん、子宮頸がん)などが原因です。 ・機能性疾患 臓器や器官そのものには異常がないのに不調があらわれるのが機能性疾患です。ストレスや疲労、ホルモンバランスの乱れにより自律神経のはたらきに異常が起こることが原因です。 ・内科系疾患 甲状腺ホルモンの分泌量に乱れが生じる甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など、内科系疾患が過多月経の原因である場合もあります。 これらの原因をご自身で特定することは困難です。また、放置して症状が進行する場合もあるので、まずは病院の婦人科で診てもらいましょう。
生理の血が多いときのセルフケア
婦人科を受診して、とくに病気が見つからなかった場合は、以下のセルフケアを試してみましょう。 1.生活習慣を整える 生活習慣の乱れは女性ホルモンのバランスを崩し、過多月経の原因にもなります。まずは生活習慣を整えましょう。 とくに、質の高い睡眠は重要です。お風呂は寝る2時間前までに、少しぬるめの40度くらいのお湯に浸かりましょう。また、スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトという光は体内時計が乱れる原因になるので、寝る直前の使用は避けましょう。 2.ストレスをケアする 女性ホルモンは精神的・肉体的ストレスにも影響されるので、ストレスを解消することもおすすめです。 ウォーキングやストレッチなどの軽い運動、日光浴のほか、音楽や映画などに浸ってみたり、趣味の時間を作ったりするのもいいでしょう。 また、ストレスには心を落ち着けるアロマもおすすめです。鎮静作用があり自律神経を整えるラベンダー、スッキリ爽快感のあるローズマリー、リフレッシュ作用のあるベルガモットなど、好みのアロマでストレスをケアしましょう。 3.漢方薬を飲む 生理の血が多いときのセルフケアには、漢方薬もおすすめです。漢方薬は植物や鉱物などの自然由来の生薬から作られており、一般的に西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれています。 また、心と体全体のバランスの乱れを回復させて、根本的な体質改善を目的としています。 生理に関するトラブルの改善には、「血流をよくして子宮や卵巣の機能を回復する」「冷えやストレス、疲労によるホルモンバランスの乱れを改善する」などのはたらきがある生薬を含む漢方薬を選びます。 過多月経の緩和におすすめの漢方薬 ・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):滞った血の塊をとり去り、血液の巡りをよくすることで、出血、充血、炎症を抑えます。過多月経のほか、月経痛、生理不順に用いられます。 ・加味逍遙散(かみしょうようさん):気(エネルギー)の巡りをよくすることで精神を安定させ、イライラなどのストレスを緩和します。月経困難、月経痛のほか、神経症、のぼせに用いられます。 漢方薬は体質との相性も重要視するため、服用する際はきちんと体質を見極められる医師や薬剤師に相談しましょう。 最近は、オンラインで利用できる漢方薬サービスの「あんしん漢方」が評判です。あんしん漢方は、体質診断から漢方薬の購入まですべてオンラインで手続きできるのが人気。また、困ったときはいつでも相談でき、アフターフォローも万全です。