「空間を彩る屏風」展 細見美術館 京都市左京区
屏風の華やかな絵や描き手の工夫を楽しむ展覧会が、京都市左京区の細見美術館で開かれています。この展覧会は、江戸時代に作られた華やかな屏風などを通して、屏風の雅な世界を感じてもらうために開かれました。会場には、細見美術館が所蔵している屏風を中心に、27点のコレクションが展示されています。なかでも柳橋水車図屏風は宇治橋を描いたものとされていて、屏風をまたぐほどの巨大な金色の橋と群青色の川によって、臨場感あふれる作品に仕上がっています。橋の欄干や水車は金箔を貼りつけるなどして立体的に表現されていて、きらめく金色の世界は浄土への架け橋を連想させます。また、洛中洛外図屏風は、清水寺や山鉾巡行といった京都の名所・行事が屏風一面に描かれた迫力ある作品です。まちの人々も一人ひとり丁寧に描かれていて、当時の活気に満ちた生活がうかがえます。この展覧会では、水指や釜といった茶道具なども展示されていて、途中、展示替えを挟んで4月14日まで開かれています。