「排泄の介助の不安は消えた」EXIT りんたろー。8年の介護経験と「芸人として終わった」当時に転機となった認知症おじいちゃんの「言葉」
EXITのりんたろー。さんは、若手芸人の頃に8年間、介護のアルバイト経験があります。最もイメージが変わったのは「排泄の介助」だと語るりんたろー。さんに話を伺いました。(全3回中の1回) 【写真】妻の本郷杏奈さんとりんたろー。さん、お子さんの貴重な家族ショット公開
■上司から「お笑いと真摯に向き合っていない」 ── 若手芸人の頃、芸人の仕事と並行して介護の仕事のアルバイトをしていたそうですね。さまざまな職種のなかから介護職を選んだ理由はなんでしたか。 りんたろー。さん:それまでパチンコ店でバイトをしていたんですけど、仕事が急に入ってシフトに穴を開けてしまうことがありました。スタッフ同士の仲が良かったので、いつもは誰かが代わってくれていたんですが、たまたま代わりが見つからない日があって。
上司に「すみません」と報告したら、「お前が真摯にお笑いに向き合っていないから、みんなが代わってくれないんだよ」と言われてしまって。仕事を急に休むことになったぼくが悪いんですけど、お笑いに対する姿勢まで否定されるのはちょっと違うなと。そのあと泣きながら店を飛び出したんです。 ── そのあとどうされたんですか。 りんたろー。さん:そのまま辞めてしまいました。それで、次のバイト先をどうしようかと思っていたときに、介護施設のオープニングスタッフの募集を見つけました。おばあちゃんっ子でしたし、介護の仕事をする方って、あったかい人が多いのかなというイメージもあって。チャラ男芸人として売っていこうと思っていたので、それとのギャップがあるし、働いていくなかでネタになりそうなエピソードが生まれるかなという思いもありました。バイトをただのバイトで終わらせたくないという気持ちでしたね。
── おばあちゃんと一緒に暮らしていたんですか。 りんたろーさん:いえ、小さい頃は夏休みのたびに北海道にある母親の実家に行って、一緒に過ごしていました。母親が足の手術をしたときにも祖母と一緒にいましたね。一緒に住んではいませんでしたが、大きくなってからも頻繁に電話はしていて。高齢者に対する抵抗感というものはありませんでした。おばあちゃんから、「りんちゃんは優しいね」と言われて育ったので、もしかしたらこの仕事が合うのかなと思ってやってみました。