徳島駅前ポッポ街活性化へボクシングジムオープン 男性トレーナー「にぎわい取り戻し古里に恩返しを」
プロボクシングトレーナーの篠原龍太郎さん(24)=徳島市寺島本町西1=が、生まれ育った徳島駅前のポッポ街にボクシングジムをオープンさせた。中心市街地が衰退するのを目の当たりにし、「にぎわいを少しでも取り戻したい」と決めた。フィットネスでの利用を中心に格安で運営し、駅前の活性化につなげる考えだ。 南海ブックス約40年の歴史に幕 徳島の漫画・アニメファンの聖地【2020年】 名称は「徳島Boxing Gym(ボクシングジム)」。ポッポ街にある「阿波けんどビル」の6階の一角(約120平方メートル)に設ける。リングやサンドバッグ、ルームランナーを設置。サウナルームも設け、中には自転車型トレーニング機器を置く。県内でボクシングジムができるのは4カ所目。 吉野川高校(吉野川市)入学後にボクシングを始めた篠原さんは、バンタム級で3年続けてインターハイに出場し、3年時はベスト16まで勝ち進んだ。関西大を卒業後、大阪市内のボクシングジムで2年間トレーナーを務め、プロ選手を指導した。 阿波けんどビルは両親が所有しており、実家もビル内にある。ポッポ街商店街振興組合の副理事長を務める篠原さんによると、ポッポ街では20年前に80店舗ほどが出店していたが、現在は3分の1ほどになっている。 空き店舗が増えていることに胸を痛めていた篠原さんは「自分はボクシングによって自信をつけ、人生が180度変わった。ボクシングで古里に恩返しがしたい」と帰県した。ポッポ街に新たな店舗や施設ができるのは約10年ぶりとなる。 テナント料がいらないため、通常のパーソナルジムなどに比べて利用料を半額程度に抑えたという。篠原さんは「経営者は後継ぎがいないため店を閉めていく。新規に起業する人もいない。若い人はどんどん県外に出ていき、商店街を歩く人もめっきり減った。何とかしたい」と話している。 日曜祝日以外は営業。夕方までは完全予約制とし、主に1対1で指導する。会員制の運営となる夕方以降は、サラリーマンや学校帰りの若者らに自由に来てもらう。ボクシングの練習メニューを通じて脂肪を燃焼させ、ダイエットなどにつなげる。本格的に試合に出たい人向けの育成も行う。入会の問い合わせは徳島ボクシングジム、電話070(9123)1409。