テンセントの自社株買い計画に投資家注目-中国テク決算シーズン開幕
(ブルームバーグ): 投資家は中国のインターネット企業最大手、テンセント・ホールディングス(騰訊)の株価がここ数カ月、急反発していることから、同社が14日の決算発表で自社株買い計画についてどう言及するかに注目している。
中国のテクノロジー企業で時価総額トップのテンセントは低調な業績と経済不安の中でも株主還元の一環で自社株買いを強化している。アナリスト予想によると、1-3月(第1四半期)の同社増収率はここ1年余りで最低となる見込み。
テンセントは今年の自社株買いを1000億香港ドル(約2兆円)余りに拡大する計画を3月に公表した。ブルームバーグの分析によれば、既にその約4分の1を購入済み。同社の株価は1月の安値から44%上げている。
中国テンセント、自社株買いを2倍以上に拡大へ-売上高は予想下回る
株主還元を増やすというコミットメントに変化があれば、中国市場全体にも影響を及ぼす見込み。2月に自社株買いを250億米ドル(現在のレートで約3兆9000億円)拡大すると発表したアリババグループの決算発表も14日で、JDドットコム(京東)と百度(バイドゥ)も週内に公表する。
モーニングスターのアナリスト、イワン・スー氏は「テンセントが少なくとも現在の1日当たりの自社株買いの絶対額を維持すると予想している」とした上で、「しかし最近の株価上昇により、買い戻される株式数は減少し、バリュー投資家に若干マイナスと受け止められる可能性がある」と指摘した。
原題:Tencent’s Buyback Plan in Focus as China Tech Earnings Start(抜粋)
--取材協力:Julie Chien.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Charlotte Yang