松本まりかさん「40代を前に、こんなに世界が輝き出すことがあるんだなって」|CLASSY.
「いくつになっても興味津々でワクワクしていて、子供みたいでもいい」
――ちょうどアラサー世代であるCLASSY.読者は、「大人っぽく見られたい」という人も多いです。 私も30歳になったときは、「もうちょっと大人っぽくしなきゃ」と思っていました。当時は、「人からこう見られたい」とか「こうあらねば」という思いがすごく強くて。顔も童顔だし声も甘いから、子どもっぽく見られることもコンプレックスでした。でも、今の私が言えるとしたら、「焦ったり、背伸びしなくても大丈夫」ということ。たくさんの経験を積んで、傷ついたり、痛みを知って、視座が広がる中で年齢という数字や〇〇っぽくいなきゃ、という考えに縛られる必要は全然ない、と気付くことができた。ちょっとでもこのモードに入ってしまうと、イキイキとしていられなくなる。それよりも自分が本当に好きなこと、ワクワクすることを素直に選択する方が重要。そしてそのワクワクが周りの幸せに繋がっていたら、一番素敵なこと。私自身、カッコいい40代を目指していたけれど、今いろんなことに興味津々でウキウキしていて、本当に子どもみたいだな、と思います。でも、もうこのスタンスでいいや、と。それが10代から探し続けてきた、私らしい生き方なんだと初めて分かった感じがします。 ――これまで、実年齢に対しての焦りを感じたことはありましたか? 「30歳なのに全然自立できてない」と感じたことはありましたが、あまり焦りはなかったかな。昔から年齢よりも下に見られる方が多くて、実年齢の数字はずっと先にある感じでした。内面的にあまりに未熟だったから、中身を詰める作業はひたすらしてきました。年齢的に結婚や出産について「そろそろじゃない?」と言われることもありますが、自分自身がまだ結婚モードになっていなくて、今は仕事やワクワクすることに熱中したい。私は、精神的にも経済的にも自立できて初めて誰かと生きることができると思っていて。だから、結婚願望もあるし、子どもを産みたい気持ちもありますが、焦りを感じたことは一度もないんです。もっと成長して、自分が納得できる自分になったときに、その自分に見合う素晴らしい人に出会えると思っています。 松本まりか 1984年生まれ。東京都出身。2000年にNHK『六番目の小夜子』でドラマデビュー。その後、モデルや声優としても活躍。主な出演作は、テレビ朝日『ホリデイラブ』、NHK大河ドラマ『どうする家康』、ABCテレビ『ミス・ターゲット』。7月8日スタートのテレビ東京『夫の家庭を壊すまで』にて主演を務める。W主演映画『湖の女たち』も公開中。
撮影/谷口 巧(Pygmy Company) ヘアメーク/森ユキオ(ROI) スタイリング/乾 千恵 取材/坂本結香 構成/永吉徳子 あわせて読みたい