スペイン国王フェリペ6世 即位10周年
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【6月21日 AFP】スペイン国王フェリペ6世(King Felipe VI)が19日で即位から10年を迎え、王宮で式典が行われた。父親で前国王のフアン・カルロス1世(Juan Carlos)が数々のスキャンダルで退位に追い込まれて以降、現国王は王室のイメージ改善に取り組んできた。 現国王のフェリペ6世は、父親の生前退位の宣言からわずか17日後の2014年6月19日、下院で即位の宣誓を行った。当時46歳だった。 即位後最初の演説で、フェリペ国王は「新しい時代の新しい王室」をつくることを約束。王室の複数の口座の監査を命じ、王室メンバーが守るべき「行動規範」を発表した。 2015年には、夫の脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)への関与が疑われ、姉クリスティーナ王女(Princess Cristina)が起訴された。これを受けて国王は姉の爵位を剥奪(はくだつ)。翌年、王室メンバーとして王政復古後に初めて裁判にかけられたが、無罪を言い渡されている。 フェリペ国王のイメージ改善努力への国民の評価はほぼ二分している。16日付けの全国紙ムンドに掲載された世論調査では「新しい時代の新しい王室」をつくるというフェリペ国王の約束について、果たされているとの回答は47.4%だったのに対し、果たされていないとの回答は45.1%だった。 また、立憲君主制がスペインにとって「最善の制度」だと思うと答えた人は49.6%で、思わないと答えた人は40.4%だった。(c)AFPBB News