フェースの傷はどのぐらい減額?クラブを高く売るための「マイナス査定対策」マニュアル
シャフトは劣化しないってホント?
一般的にカーボンシャフトは劣化しないと言われている。スチールシャフトも一般アマチュアが普通に使用する程度では影響しないとのことだ。プロゴルファーの中には「シャフトがヘタってしまった」と口にする選手もいるそうだが、劣化は振動数などの数値に表れないことがほとんどだという。 ただし、それらは通常の使用方法でゴルフを楽しむ場合。カーボンシャフトはリシャフトなどで一度でも高温にさらされると極端に強度が落ちる。夏場に自動車のトランクに入れっぱなしというのも劣化につながる。また、表面に傷がついたり、塗装が剥がれたりするのは、見た目はよくないが、かすり傷程度では性能に影響しないだろう。 気を付けるべきは、スチールシャフト内部の錆だ。メッキ加工されている外側と違い、内部は雨にさらされると、グリップエンドの穴などから水分が侵入して錆びてしまう。濡れたときにはしっかり乾燥を。
グリップは素材のチェックを忘れずに
ゴム素材のグリップは使っているうちにツルツルになる。使用頻度が少なくても経年劣化で硬質化して滑りやすくなる。台所用の中性洗剤で洗い、タワシや目の荒いスポンジでこすることで、かなり改善するので一度試して欲しい。
一方、樹脂製のグリップはゴム製よりも高価だが、劣化しにくいメリットがある。中古アイアンを購入する際に注意したいのが、番手によってグリップが違ったり、特定の番手だけ劣化が激しかったりする場合だ。グリップ交換の予算をあらかじめ組んでおこう。ちなみにスコッティキャメロンのパターなどを売る際、価値のあるオリジナルのグリップから交換していると査定額が下がることがあるので要注意だ。 ちなみにドライバーやアイアンのグリップで、右手の親指部分との接地箇所が深く削れているケースがある。これはクラブではなく、スイングに問題があることがほとんど。“手打ち”になっていないかチェックしよう。
近年クローズアップされる塗装のヘッドは?
ウッドやユーティリティ、パターのヘッドは多くが塗装されている。塗装はメッキに比べて傷がつきやすい。性能への影響は少ないとはいえ、中古売買の際に、評価が大きく上下する。ラウンド中はヘッドカバーを外しっぱなしのプレーヤーがいるが、当たり傷がつかないよう常に保護したい。塗装は傷がつくと補修が難しい。特につや消し(マット)加工が施されているモデルは、磨くとつやが出てしまうので要注意だ。 近年はヘッドの構造が複雑化しており、重心位置を調整するためのウエートやネジなどの部品が増えた。クラブを中古ショップに売りに行くときは、購入時の付属品を装着できるようにしておくと高価買取が狙える。消耗品は性能に影響するものとしないもの、価格に反映されるものとそうでもないものが混在する。ゴルフクラブだけでなく、周辺パーツにも愛情を持って接したい。(文・田島基晴)