金(ゴールド)に投資する人々が犯す、4つの大きな間違い。専門家が警鐘を鳴らす(海外)
金(ゴールド)は現在、インフレーションのヘッジあるいは資産分散の手段として投資家の人気を集め、かつてないほどに価格が高騰している。 株式や債券などといった高利回り資産に比べると、金のパフォーマンスは劣る。 専門家は、過剰な投資、市場のタイミングの見誤り、料金の見落とし、調査不足に警鐘を鳴らす。 金価格は2024年を通じて上昇を続け、10月に過去最高値を記録した。米ドルの購買力が低下を続ける今、投資家は金(ゴールド)市場に注目している。 「金に投資するおもな理由として、インフレーション対策を挙げることができる」とBusiness Insiderに述べるのは、サヴィー・アドヴァイザーズ(Savvy Advisors)の資産マネジャーであるドリュー・マルティーノ氏だ。「株式や債券とは違って、金は配当や利息を生み出さない。単純に価格の上昇に頼るしかない」 金はこれまでずっとインフレーションに対するヘッジとして、あるいは資産の安定性を高めてリスクを減らすためのポートフォリオの分散手段として利用されてきた。以下、専門家が指摘する、金投資における最も大きな間違いを4つ紹介しよう。
1. 過剰な投資
金は基本的に時間とともに価値が増すが、株式や債券などといったほかの高利回り投資に比べれば、その上昇率は低い。資産の多くを金に投じると、ほかの市場機会を活用する能力が制限される。 「すでに株式や債券のポートフォリオがある平均的な投資家にとっては、金の購入を検討する価値はある」と、マルティーノ氏は指摘する。「ほかの資産がない人には、金投資は勧められない」 たとえば、S&P 500インデックスは2023年の1年で26.3%のリターンをもたらした。金の年間リターンは13.1%だった。金は従来の普通預金口座よりも利回りがよく、現金よりも優れているが、ポートフォリオにおける中心的な成長戦略とすべきではない。 ポートフォリオのどれぐらいの割合を金にすべきかは、それぞれの目標、時間枠、あるいはリスク耐性などによって変わる。「私たちの考えでは、資産の5%から10%を金に投資するのが、最も慎重なやり方だろう」。JPモルガン・プライベートバンクでグローバル・コモディティ戦略家として働くスティーヴン・ジュリー氏がBusiness Insiderにそう語った。