京都府警本部＝京都市上京区

　闇バイトに応募し、還付金詐欺事件に関与したとして、京都府警捜査4課は14日、電子計算機使用詐欺などの疑いで、千葉県市川市香取、会社員樋口裕佑容疑者（36）を逮捕した。 　「間違いない」と容疑を認めているという。同課は匿名・流動型犯罪グループ（トクリュウ）が関与しているとみて調べている。 　逮捕容疑は7月1～2日、氏名不詳者らと共謀し、東京都杉並区在住の女性（86）に、同区役所職員を名乗って「指示に従えば医療費の還付金を受けられる」と電話し、現金約190万円を口座に送金させてだまし取るなどした疑い。 　同課によると、樋口容疑者は「高額バイト」をうたうX（旧ツイッター）の投稿を見て応募。「受け子・出し子」をやるように指示されたが拒否し、特殊詐欺に使う口座の手配や調達をしていたという。 　樋口容疑者は今回を含め同様の12件の詐欺事件（被害総額約2600万円）に関与したとみられ、計約400万円分の電子マネーが報酬として振り込まれていた。同課は同容疑者の関係先から143枚のキャッシュカードと65通の「レターパックライト」を押収した。 　樋口容疑者は10月に犯罪収益移転防止法違反容疑で逮捕され、すでに起訴されている。