「観光客が見ている 隠れろ!」名古屋城石垣から7m転落した61歳作業員男性 足や胸の骨折るも約2時間半放置され救急搬送されず
CBCテレビ
ことし7月、名古屋城で石垣の除草作業をしていた男性作業員が7メートル下に転落し、大けがをした状態でおよそ2時間半放置されていたことが分かりました。「死ぬと思った…」男性は救急搬送しなかった現場監督らの対応に憤っています。 【写真を見る】「観光客が見ている 隠れろ!」名古屋城石垣から7m転落した61歳作業員男性 足や胸の骨折るも約2時間半放置され救急搬送されず (転落した男性作業員) 「転落したときには、何も動けない状況でした。本当に死ぬかと思いました」 愛知県稲沢市に住む61歳の男性。ことし7月名古屋城の内堀で、石垣の除草作業をしていた際に足を滑らせ、7メートル下に転落しました。 男性は右足や胸の骨を折る大けがをし、3か月入院。4か月経ったいまも杖が手放せません。医師からは「元の体の状態に戻らないかもしれない」と言われています。 男性は転落した際、周囲の目を恐れた現場監督から草陰に隠れておくように指示されたと主張します。 (転落した男性作業員) 「現場監督が『上で観光客が見ているので隠れろ!』と『見つかったらいかん』ということで、自力で、死に物狂いで草のところに隠れて、下請けの会社からも『事実はいうな』と強要された」 ■「大丈夫。ちょっと休んでみるわ」というので様子をみていた 名古屋市からこの除草工事を受注していたのは、千種区の「高村造園」。その下請け業者「庭源(にわげん)」が現場を監督していました。男性は去年6月からアルバイトとして「庭源」で度々働いていたということです。 庭源の代理人弁護士はCBCテレビの取材に「名古屋市に報告して(元請け業者が)処分も受けたので、これ以上コメントすることはない」と話しました。 元請けの「高村造園」は事故のあと適切な安全管理を怠ったたとして、名古屋市から2週間の指名停止の処分を受けていますが、CBCの取材に対し、「放置した認識はない。他の作業員が『大丈夫か?』と聞くと男性は、『大丈夫。ちょっと休んでみるわ』というので、様子をみていたと現場監督からは聞いていた」と話しています。 このコメントに対し、男性は。 (転落した男性) 「その所から落ちて「大丈夫です」と言うことはありえないことです。言った言わないという問題じゃない、まず搬送だろと。それで名古屋城にも報告してほしかった」
名古屋市は、「双方が主張する事実関係が食い違っていることについては意見を述べる立場にない」としています。
CBCテレビ
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