「二人の信頼関係に萌える…」『金田一少年の事件簿』良きライバル「明智健悟」の名推理
■明智の活躍が光った「獄門塾殺人事件」
最後は、一と明智にとって宿敵と呼べる“地獄の傀儡師”こと高遠遙一が関係した「獄門塾殺人事件」での活躍を紹介したい。 高遠が犯行予告をしていたこの事件は、一と明智が手を組み、事件を解決へと導いていく見ごたえのある内容となっている。明智は情報収集のため塾講師に、対して一は塾生になりすまし、スパルタ学習塾「獄門塾」の合宿授業へと潜入。秀才で家庭教師の経験がある明智だからこそできる芸当だった。 2つの合宿所に分かれて情報を共有し合う2人。明智は塾講師として授業をしながらも、講師や生徒の些細な違和感を見逃さない。高校生である犯人の嘘にいちはやく気づき、高遠の危うさをその人物に伝えるなど活躍を見せた。 かなり序盤の段階で犯人を追い詰める様子は見応え十分で、明智の洞察力にあらためて驚かされた次第だ。 明智健悟は、一と対照的な存在だから面白い。優秀で完璧、付け入る隙がまるでないが、良い意味でそれを一が崩してくれるから良い関係だといえるだろう。 現在は『コミックDAYS』(講談社)にて、『金田一37歳の事件簿』が連載中だ。本作でも明智は登場しており、一との絡みも見どころ満載だ。ぜひこの機会にチェックしてみてはいかがだろう。
大山元