暖を求めて南に旅する中国北部の人々
【東方新報】南国出身の人びとが華北の冬の雪景色に魅せられているのと同時に、寒い地域からの人びとは春節(旧正月、Lunar New Year)の休みを利用して、暖かく日差しの良いビーチがある南国へと旅をする。 携程(シートリップ、Ctrip)のグローバル向け旅行予約サイト・トリップドットコム(Trip.com)の数字によると、昨年と比べ、中国南部の海南省(Hainan)にある熱帯都市、三亜市(Sanya)への春節休暇の予約が2倍になっている。 一年中春のような気候で知られる南西部に位置する雲南省(Yunnan)の省都、昆明市(Kunming)の予約は6倍に増加している。 昆明市の文化観光局は、連休中により多くの観光客を呼び込むため、フラワーショーや音楽ショーなど、さまざまな文化・観光関連の催しが予定されており、観光スポットやホテルの割引券も観光客や地元の人々に配られると発表した。 「私は東北部の吉林省(Jilin)にある四平市(Siping)で育ち、2011年に上海市の大学へ、そして2015年に深セン市(Shenzhen)で働くために故郷を離れました」と31歳の金融アナリスト、楊平(Yang Ping)氏は語った。「私は暖かい気候が好きなので、妻と今年の春節は深センで過ごすことにしました」。 上海出身の妻は、四平の寒い気候にまだ適応できていないという。「私たちは深センで3日間過ごした後、マカオに3日間滞在する予定です」と楊氏は話した。 ここ数週間、暖かい旅行先へのオンライン検索と予約が急増している。 民宿予約プラットフォームの「途家民宿(Tujia)」は、春節の休暇の予約をする顧客の大半は、北京市と瀋陽市(Shenyang)、長春市(Changchun)、ハルビン市(Harbin)の東北部の都市からだったと述べた。 オンライン旅行プラットフォームの「同程旅行(LY.COM)」によると、三亜の検索数は1月以来302パーセント増加し、浙江省(Zhejiang)東部の舟山群島の検索数は242パーセント増加した。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。