【日本ハム】V奪回への道 ”実質残り1枠”のし烈な開幕ローテを勝ち取る投手は?
12球団がキャンプインし、いよいよ今季の戦いが本格始動したプロ野球。 2年連続最下位から巻き返しをはかる日本ハムは、今オフに”補強ラッシュ”をみせ、逆襲への本気度をにじませた。特に話題となったのは、FA市場の目玉とも言える元オリックス左腕・山﨑福也の獲得だろう。 【動画】先発の北山はこの日、2本のタイムリーを放つなど打撃でも貢献 昨季の日本ハムの先発陣といえば、昨季チーム2位のイニング数を稼いで左のエースとしてチームを支えた加藤貴之、WBCでも活躍しローテーションを守った伊藤大海と上沢直之が3本柱として先発陣の核を作り上げることができた。しかし、チーム最多のイニング数を投げた上沢はオフにポスティング移籍を果たした。その穴を埋める存在としても山崎の加入は大きい意味を持つ。 さらにファンも喜びの声をあげたのは3年ぶりにチームに戻ってくるドリュー・バーヘイゲンだろう。昨季はカージナルスで救援として60試合登板も果たしたが、新庄剛志監督は先発起用を明かしている。 先発の布陣が揃いつつある中、気になるのはローテーション争いの行方だ。 開幕投手が内定している伊藤に加え、新加入の山﨑に関して新庄剛志監督は4月2日のホーム開幕戦で登板することを明言している。加藤、バーヘイゲンを加えて4枠は埋まっているといっていいだろう。 今季は開幕から当面は6連戦がなく、当初の開幕ローテ枠は5となる見込み。となると、実質的に残り1枠を争うし烈な争いとなるが、注目されているのは日本ハム投手陣の充実度にもある。 まずは2人の左腕に注目だ。今季プロ9年目となる上原健太は、昨季中盤以降からローテーションの一角として台頭。勝ち星こそ4勝にとどまったものの、自身初の100投球回を超えるなど、着実に力をつけてきている。培った経験と勢いそのままに、今季はシーズン通してのローテーション定着と二桁勝利が期待される。 今季プロ4年目の根本悠楓はシーズンオフの戦いでも存在感を示した。昨年11月に開催されたアジアチャンピオンシップでは初の代表メンバーに選出。第2先発として2試合に登板し、計5回無失点と世界の舞台でもその実力を示してみせた。 このほかにも、昨季先発として6勝をマークした北山亘基も腕をぶす一人。「教授」の愛称でも知られ、ルーキーイヤーは抑えに抜擢されたことでも話題を呼んだ。2月4日に行われた紅白戦では先発し、2回をパーフェクト、2奪三振の好投を見せた。オフから取り組んでいるすり足気味の新フォームなど常に上を目指す姿勢も評価されている。昨季、ルーキーながら安定した投球をみせた金村尚真も先発候補の一人にあがる。 開幕当初は救援スタートとなりながら4月下旬から先発に配置転換となり、交流戦終了時までに6勝をマークしたサブマリン右腕・鈴木健矢も注目の存在だ。先発、ロングリリーフ、短いイニングとどの場面でも使い勝手が良いとあって、首脳陣としては1軍に置いておきたい人材ともいえる。 ここまで充実の布陣となっていることで早くも今季の混パの台風の目となることを予想する声もある。果たして”激戦区”を勝ち抜くのはどの投手となるのか。まずはキャンプ、オープン戦通じて、アピールする様子を楽しみにしたいところだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]