阪神・森下 マルティネス撃ちフェン直二塁打 フォーム固まってきた5戦連続安打「今日はすごくいい形」
「オープン戦、中日0-0阪神」(15日、バンテリンドーム) 両軍無得点の九回、阪神・森下翔太外野手(23)がマルティネスとの勝負を迎えた。オープン戦とはいえ、シーズンさながらの緊張感が漂う。虎のクリーンアップと竜の守護神による、力と力のぶつかり合い。先頭打者として、一振りで仕留めてみせた。 【写真】手ごたえ抜群のフェン直二塁打 ミートの瞬間! 瞬(まばた)き厳禁。初球だった。151キロの直球をフルスイングで完璧に捉えると、弾丸ライナーが左中間を襲う。白球はフェンスに直撃し、悠々と二塁に到達した。塁上では三塁ベンチに向かって、両手を突き上げる。その後の得点には結びつかなかったが、最高のチャンスメークだった。 昨季は1打席だけ対戦があった。8月2日のバンテリンドーム、1-3の九回1死で遊ゴロに倒れていた。今季も当然、同点やビハインドの展開で相対することになる。「今日の結果を踏まえてやっていきたい」。嫌な印象を与えたことは間違いないだろう。 オープン戦でも打撃フォームを日々、試行錯誤している。この日は14日の練習と同じく、少し寝かせていたバットを立たせていた。「だいぶ固まってきてる。固まれば、アウトの内容とかも良くなってくると思う」。その言葉通り、六回1死一、二塁では左翼フェンス手前まで飛ばし、大飛球の左飛。東京ドームや浜風十分の甲子園なら入っていたかもしれない。 「今日はすごくいい形で構えの部分ができていた」と開幕に向けて、確実に良化傾向にある。結果にもつながり、これで出場5試合連続安打。34打数9安打で打率も・265と安定した数字を残している。「ボールを見るのはかなりできている」と、いい角度の打球に加えて、選球眼にも手応えありだ。 今季初のナイターを終えて、開幕までは2週間を切った。「打撃は波があると思う。その波をなるべく小さくできるように、まずはフォームから見ていきたい」。オープン戦は残り7試合。24年版の森下翔太は完成間近まで来た。