広島・大瀬良が29イニング連続無失点で4勝目 2児のパパが故障者続出のチーム救った
(セ・リーグ、中日1-3広島、9回戦、中日5勝3敗1分、22日、バンテリンD)パパは強しだ。広島・大瀬良大地投手(33)が三塁すら踏ませず、7回3安打零封で無傷の4勝目。自身の連続無失点イニングを「29」まで伸ばし、リーグ1位の防御率は0・87に到達した。 【写真2枚】ファーストバイトで浅田真由にケーキを食べさせる広島・大瀬良大地 「信じられない。全く意識していないけど、野手を信じて投げている結果がそれにつながっているのかなと思う」 今季初対戦の中日に対し、多彩な変化球で的を絞らせなかった。2─0の四回1死から連続四死球で一、二塁を招いたが、中田を今季から多投しているシュートで二飛、ディカーソンを遊ゴロに仕留めて脱出。7回を110球で投げ切り、八回は島内、九回は栗林のリレーで逃げ切った。 チームは今季中継ぎで6試合に登板し、無失点のハーンが体調不良により出場選手登録を抹消された。さらにこの日の四回に先制の6号2ランを放った末包が左太もも裏を痛めて交代。今月7日のロッテ戦(マツダ)で無安打無得点を達成した大瀬良が役目を果たして危機を脱し、新井監督は「マウンドで自信にあふれているし、頼もしいピッチング」とたたえた。 2児のパパとしても奮闘する。今月17日の自身33歳の誕生日に広島県内の病院で第2子となる長女が誕生。5、6月は自身の登板に加え、出産を控える夫人へのサポートや、5月に2歳になった長男の育児と大忙しだったが、この日も快投でチームを勝利へ導いた。 「(第2子が誕生して最初の登板は)重圧はあった。(ウイニングボールは娘に)届けます」 チームは交流戦10勝8敗の5位で乗り切り、この日は接戦をモノにし、連敗を2で止めた。2位阪神とは2・5ゲーム差。ここ数年はけがに泣かされた右腕がチーム、家族の大黒柱となっている。(柏村翔)