フォンデアライエン欧州委員長が続投へ 主要ポストは親EU派に
欧州連合(EU)は27日の首脳会議で、次期欧州委員長に現職のフォンデアライエン氏を指名した。欧州委員長はEUの行政執行機関のトップで、任期は5年間。7月に欧州議会の承認を得て正式決定すれば、2期目となる。 【写真】ウクライナ侵攻以降、ロシア人の主な移住先 ミシェル欧州理事会常任議長(EU大統領)の後任にはポルトガルのコスタ前首相を、ボレル外務・安全保障政策上級代表(外相)の後任には、対ロシア強硬派で知られるエストニアのカラス首相を指名した。 6月初旬の欧州議会選挙ではEUに批判的な勢力が躍進したが、EUの主要ポストは親EUの中道3会派で分け合う形になりそうだ。 一方、ロイター通信によると、EUに懐疑的な会派「欧州保守改革」(ECR)を実質的に率いるイタリアのメローニ首相は欧州委員長指名の投票を棄権し、コスタ、カラス両氏の指名には反対した。欧州議会ではフォンデアライエン氏の承認を巡って造反者が出る可能性があり、先行きが不透明な部分もある。【ブリュッセル岡大介】