＜ソ・ヤ＞3回、山野（右）と話す捕手・鈴木（撮影・岡田　丈靖）

　◇交流戦　ヤクルトーソフトバンク（2024年6月12日　みずほペイペイ） 　高卒ルーキーが異例の大抜擢だ！ヤクルトのドラフト4位・鈴木叶捕手（18＝常葉大菊川）が12日のソフトバンク戦で「8番・捕手」でプロ入り後初の先発出場で1軍デビューを果たした。 【写真】ヤクルト新人球団会見での鈴木叶 　正捕手の中村悠平（33）が上半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消されたことを受け、11日に急きょ1軍に初昇格したばかり。 　「素直にうれしい。もし（試合に）出る機会があったら、全力でプレーしたい」と意気込んでいたが、昇格2日目でスタメンに抜てきされた。球団の高卒新人が先発出場でマスクをかぶるのは、国鉄時代の1954年の阿井利治（静岡商）以来、70年ぶりの快挙だ。 　2軍でもバッテリーを組んでいた今季初先発・山野とのコンビでソフトバンクの強力打線に立ち向かった。2回までは無失点に抑え、0―0の3回に3本の安打を浴びて1点を失った。一方の打撃は、3回の先頭だったプロ初打席は空振り三振。4回の第2打席は、1―1の2死満塁のチャンスで左前にプロ初安打となる勝ち越しの2点適時打を放った。塁上では笑顔で右拳を突き上げ、記念の一打を「何とかくらいついて強い気持ちで打ちました」と振り返った。