【紫苑S】前走格が重要、オークス組は着順問わず優勢 ミアネーロ、ホーエリートに妙味あり
開幕週でも8枠に注意
アスコリピチェーノが翌日の京成杯AHを始動戦に選び、マイル路線へ進む意思を示し、紫苑Sは例年ほどのハイレベルな争いではなくなった。重賞昇格後は、秋華賞につながるトライアルへと変貌を遂げ、昨年からGⅡに格上げされた。勢いに乗るトライアルも今年はオークス上位組の出走がない。 【新潟記念2024 推奨馬】単複回収率100%超えデータ2つに該当! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) しかし、ボンドガールの名がある。2歳秋はクラシック有力候補に推され、その後、順調さを欠いた。立て直した春はNHKマイルC17着と大敗を喫したが、夏のクイーンSでは復活を予感させる末脚を披露し、2着好走。ここで結果を残せば、自信をもって2000mの秋華賞へ進むことができる。 一方で、6、7月に2勝目をあげ、きっちり夏を休み、逆転を狙う上がり馬の存在も目につく。オークスと同週に行われたカーネーションCを勝ったカンティアーモ、北海道で3勝目を手にしたエラトー。どちらも春クラシック出走が叶わなかった。ボンドガールを破り、反撃の狼煙をあげたい。データは重賞昇格後の過去8年分を使用する。 1番人気【3-1-1-3】勝率37.5%、複勝率62.5%、2番人気【3-2-0-3】勝率37.5%、複勝率62.5%は強力。1、2番人気のうち、前走オークスが【3-3-1-1】。あくまで格がものをいう。今年のオークス組は10着ホーエリート、14着ミアネーロ。ミアネーロはフラワーCでホーエリートを破っており、2番人気以内に支持される可能性はある。そうなれば、逆らえないか。 4月以来の開催となる中山は絶好の馬場状態で迎える。そうなると、イン先行有利が定番になるが、紫苑Sでは8枠が【4-2-2-13】勝率19.0%、複勝率38.1%と抜けているから不思議だ。もちろん、馬場のつくり方が変わり、開幕週でも内外の差が小さくなったこともある。 だが、それ以上に外目追走のアドバンテージが大きい。紫苑Sは重賞昇格後、前半5F58秒台の厳しい流れになったのは昨年の1回しかない。 有力馬が出走し、全体的にレースの中心が後ろにあり、さらにトライアルとなれば飛ばすことはそうない。厳しいペースならタテ長もあるが、そうでないなら団子状態で進みやすい。当然、勝負所では激しいスペース争いが起こる。自然と内で抜けるスペースを失い、下がる馬や不利を受ける馬が目立つ。外枠ならそういった心配は少ない。多少、外を通っても気分よく走らせるのは3歳牝馬にとって大切。これが8枠優勢のデータの向こうにある。